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内容説明
「晩春」「麦秋」「東京物語」――世界に誇る傑作群には、盟友への鎮魂歌がいつも静かに流れていた。鶏頭、麦畑、未亡人、粉雪、京都東山、龍安寺、そして壺……。激動の戦後史の中で、名匠は画面のディテールに秘められた想いを託す。生者と死者との間の「聖なる三角関係」が織り成す静寂の美の謎を解き明かす決定的評伝!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まこみや
59
今まで読んだうちでは、個人的には小津安二郎の作家論としては「決定打」だと思う。とりわけ、「紀子」三部作が友人山中貞雄への哀悼と鎮魂の譜だという考察は、鳥肌ものでゾクゾクとさせられた。二人の出会いと支那事変の体験、作品中のカメラの移動と構図、「紙風船」や「空」や「雁来紅」といった作品中の事物によってそのことを推論していく。その作者の手続きには深く納得する。また、各章がまるで映画のカットつなぎのように構成されていることにも唸った。続編として「早春」以後の作品の小津の新しい試みに関する分析を読みたいものだ。2023/04/15
takao
4
ふむ2024/05/21
読書家さん#h0Jsr2
1
大変面白かった。神格化された小津安二郎ではなく、人間としての小津安二郎について少し知ることができたような気がする。2024/03/01
あっちゃんのパパ
1
評価=4:小津映画の大ファンである著者の並々ならぬ深読み(失礼)が溢れている。小津映画のまだ初心者である自分にはついていくことは難しい。これからもっと小津映画を観ていきたいと決意を新たにした。2024/01/10
Kiki
1
作者の名前を見てちょっと面食らった。小津映画を戦後という時期に位置付けて新たに論じている。カメラワークや演出に山中貞雄の影があり、そしてそこには小津自身の出征の記憶が刻まれているが、映画自体小市民の生活を主題としていたため戦争映画の視点で語られることは少なかったように思う。前半は主に山中貞雄と戦争での体験を通じて見つめ直し、そして後半は小津が関わった人物を取り上げつつ各作品を論じている。新しい小津の作家論として興味深く、面白く読むことができた。2023/09/30
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