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内容説明
フランス革命はその栄光だけでなく、支払った代償も大きかった。
大革命からナポレオン帝政の25年間、戦場で、断頭台で、
どれだけの人間が死んだのだろう。
どのような芸術作品が生まれ、どれだけ文化財が破壊されたのだろう。
フランスは本当に人権の国、自由・平等・博愛の国になったのだろうか――。
人口動態、領土、法制、文化、芸術、農業、産業、商業、財政、社会の
各分野について、大革命前夜とナポレオン帝政崩壊直後を比較し、
革命がもたらしたものを検証する。
革命の負をあぶり出す斬新な切り口で、より正確な革命像を描き出した本書は、
フランス革命に関する貴重な書である。
解説=鹿島茂
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
23
革命がフランスに与えた影響を数量的な観点を中心に分析するという意欲的な一冊。訳者あとがきを読むと本書は革命に対してネガティブな主張をしているため、歴史学界隈では本書とフランス革命についての議論が盛んになったそうです。確かに書き方としてアンシャン・レジーム時代は順調に成長していたのに革命で経済も建物も文化も衰退し、海外領土も喪ったうえに格差も拡大した、帝政期は言論の自由もなくなったとしている。過度期の共和政、揺り戻しの帝政という構図に落とし込みたいように感じる。2024/02/08
ハラペコ
0
原著者は「修正派」という、革命の最初期の理念は良いが、1793年の革命を民衆の介入と恐怖政治として評価しない立場という。しかし、そこまで否定的な立場とは思えなかった。イギリスに対するこの時期の遅れを強調しすぎだとは思ったが、恣意的なデータの引用などは無いように見えた。革命の(数値に出ない)質的な功績にあまり触れられていないのはそうだが、人材や文化財の流出や、この頃の地方民の中央の情勢への無関心など、一般民衆に寄り添った目線というのを意識しているように思う。2024/06/21
ナオト
0
フランス革命が世界史に与えた影響は多大であるが、当事国のフランスにとって果たして良かったのかどうか、人口動態・領土・法律・文化・芸術・農業・産業・商業・財政・社会といった観点から評価した論考。論旨は一貫してフランス革命に対してネガティヴであり、1789年から1815年までの四半世紀において、革命がもたらした負の影響に焦点が当てられている。2024/01/04
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