文春文庫<br> 人口で語る世界史

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文春文庫
人口で語る世界史

  • 著者名:ポール・モーランド【著】/渡会圭子【訳】
  • 価格 ¥1,300(本体¥1,182)
  • 文藝春秋(2023/02発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 330pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167920067

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内容説明

人口を制する者が、世界を制してきた──

ロンドン大学・気鋭の人口学者が“人口の大変革期”に当たる直近200年を叙述。全く新しい教養書の誕生。

・産業革命のもといち早く人口を増加させた英国は、植民地政策のもと世界の覇権を握った
・猛追するドイツとロシア。人口膨張への脅威が各国を戦争へ駆り立てる
・ヒトラーによる優生学。人口増との大いなる矛盾のゆくえ
・日露戦争に勝利した大日本帝国は、世界の人口大国へ
・超大国アメリカの出現。人種・移民問題を端緒とする翳りとは
・戦後の復興も遂げた日本が、世界に先駆けて少子高齢大国へ陥った本当の理由
・王者・中国の14億人パワー。だが一人っ子政策の後遺症が。インドはいつ追い抜くか

「人口」に対して、「技術革新」「経済」「地政学」「為政者」「戦争」「宗教」「イデオロギー」「移民」「医療の進歩」「女子教育」「自己決定権」などの様々なファクターを掛け合わせ、アカデミックな裏づけのもと一般読者向けに書き下ろした決定版。

解説・堀内勉

※この電子書籍は2019年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

うえぽん

51
ロンドン大の人口学者が19世紀以降の人口変動から世界史を語った本。農作物で養える以上の人口は保てない「マルサスの罠」を、農業生産増、輸送機関の発達、公衆衛生の向上により抜け出す国がブリテンから始まり、欧州、米国、豪州、ロシア、アジア、中東、アフリカに拡がる様子を描く。2度の大戦や冷戦の経緯の説明要因に、人口規模や人口増加率の差とそれによる対抗心を利用。民族や宗教の違いによる出生率の差や移民が民族等の構成の変化と新政治勢力を生む様子や、今後の高齢化や白人減少による影響など、読者に新たな視点をもたらす好著。2025/05/20

月をみるもの

19
中国は一人っ子政策なんてやる必要はなかった。女性が教育を受けられるようになり、生活がある程度豊かになりさえすれば出生率は自然に下がる。インドもある程度先が見えてきてるので、最後のフロンティアはサハラ以南のアフリカとなる。ここでの増加をしのぎきり、ピーク人口を百億以下におさめた後、安定的に人口減少・高齢化進行させていくことができるのか。はたまた「増えすぎた人口を宇宙に移民」させないといけなくなってしまうのか。2025/10/21

青雲空

5
「マルサスの罠」を最初に乗り越えた連合王国が人口転換を迎え、国力を充実させ、それがやがてヨーロッパ、日本を経て、中国、そしてインドに及んでいるという過程が人類通史として勉強になる。 共に急速に老いる日本と中国、戦争している場合ではないと思うのだが。2025/12/14

鴨長石

4
人口構成については、出生率と死亡率を見ればかなり長期の予測が可能となる。歴史上の多くの出来事は当時の人口動態でかなりの程度まで説明できるとのことだ。今日本であらゆる分野の中で最も深刻な問題が少子高齢化だと思う。コロナ禍はそれを是正するチャンスだったのにも関わらずむしろ加速させる方向の政策がとられた。「異次元の少子化対策」などと劇的な言葉を使うだけでごまかすのではなく、「子供を産まないと損する」ぐらいの根本的な政策を打たないと手遅れになるだろう。2023/06/09

かっさん

3
人口で語る世界史 #読了 人口の増減とその内容に注目しながら、世界史の流れを追う イギリスから始まった人口増の波が、二度の大戦や、冷戦を経て現在までの世界中にどう影響してきたか、が主軸 人口の基本的な変動が実は時期は違えどどこの国でも同じような構造で動くのは勉強になった2024/06/19

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