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内容説明
「タイなんか奴らは毎日食ってる。イワシにしろ。あれの焼き立てが、いま一番うまいんだ」と、実母の葬儀ではイワシをふるまい、参列者を喜ばせる。「ワシは決断したら一瀉千里だ。実行に手間取っていると、決断に対する異論が出てくる。細心の準備でかかるから、異論はゼロだ」と、「日本列島改造」を成し遂げる。豊かな発想力、類いまれな決断力と実行力、あらゆる人を魅了した人心掌握術等、田中角栄の「凄さ」を伝える名言を、人間味溢れるエピソードとともに紹介。厳しい時代に光を放つ、天才の言葉の数々。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
forest rise field
22
『困った時の角頼み』と言われたそうだが、角栄氏は派閥や党の内外問わず政治家達の相談をよく聞いていたそうだ。心が広いというかデカい。角栄さんの気配り、目配り、思いやりは見習うべきだ。本書はまさに困った時の角頼みになる。余談だか、幹事長から閑職に回された不遇時を逆手に取り、有余る時間を費やし『日本列島改造論』を練り上げ総理にまで登り詰めたパワーは凄い。2023/05/12
黒頭巾ちゃん
8
耳読▼葬式には必ず参加▼手書きの手紙を書く▼金を黙って出す▼部下を察する▼義理人情の人2023/06/01
みじんこ
7
角栄とその関係者を取材してきた経験のある著者による様々なエピソードと名言集。人間平等主義など、彼の幼少期からの人生経験全てがその卓越した人心掌握術として結実していることが分かった。金の渡し方は当時ならではと思うが、そこにも流儀と気配りがある。五章では角栄と関係している著名な政治家たちの処世術にまつわる名言も紹介されている。佐藤栄作の人間は口は一つ、耳は二つゆえにまず人の話を聞けというのはしっくりきた。昭和の政治家と比べて現代の政治家は人間として小粒に感じる。派閥の長などは、このくらいの面倒見のよさが必要。2023/04/08
とさり
5
田中角栄の残した言葉を纏めた書籍は多く、これまでにその多くを読んでいたので内容に新鮮味はなかったが、改めて故人の足跡を辿るにつけて感じるのは、この国の政治家はどうしてここまで矮小な奴らばかりになったんだろうということである。確かに田中角栄は毀誉褒貶相半ばする人ではあったが、日本国民を幸せにするという確固たる信念があった上での行動であったと思える。それに対して今の大半の政治家(政治屋?)は、まず自己実現があって、ついでに国民福祉の向上にも寄与できれば幸いみたいな連中ばかりと思えてならないのは私の僻みか?2023/12/22
よう
4
図書館本。2023/10/28