河出文庫<br> 内的体験 無神学大全

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河出文庫
内的体験 無神学大全

  • ISBN:9784309467627

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内容説明

恐るべき思想家バタイユが全ての思想を転覆させて思考の極限に挑んだ20世紀最大の問題作を50年ぶりに新訳。第一人者による鋭利な訳文と膨大な注によって絶後の名著が暗黒の21世紀に降臨する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かんちゃん

3
言説(推論的思考)からなる知の世界から抜け出して、没我に至るような内的体験をテーマとして、思考があれやこれや展開している。内容は解題でシンプルにまとめられているが、寄り道的な記載が面白かった。定義上言語化できないことを前提としているにも関わらず、意外にも、一つ一つの言葉を定義しようとしながら思考が進められており、「至高」など理解できないタームも多かったものの、おおむね筋を追うことができた…気がする。意思から逃れ、自分の創作物を破壊し、それでも狂気には陥らない無対象な恍惚。どこまでいっても経験的ではある。2022/09/23

itsumiKshi

2
難しくて、解説さまさま。とはいえ、こういう言葉にできない何かの方が、理性ガチガチの論理哲学よりも、なんとなくしっくりくる。2023/10/30

カケル

2
先に出口裕弘氏の改訳新版を読了済。今回江澤氏の新訳を膨大な訳注まで含めてガッツリ堪能させて頂いた。大瀧啓裕訳のディック『ヴァリス』を彷彿させる酩酊感だった。人間、ナニカに取り憑かれるとろくでもない醜態を晒しがちだが、彼等が凡百の傍迷惑な輩と違うのは、エクリチュールという経験を通して自壊にまで至る地平に達したおかげだろうか? さて、次は無神学大全第2巻『有罪者』、いってみようか!2023/09/30

Syujin Yukido

2
「ブラジャーが、前から横いって、後ろいって、こっちの横いって、また、前にきて、。。。。これがホントの乳(チチ)かえる」 といって客はにやにやとするが、それほど笑わない、そこへ、ひと間おいて 「これがどうして可笑しいかというと!!!」 と大声あげて解説をはじめると、満場、どっかんどっかんとウケる。 先代の林家三平の落語である。 バタイユの「内的体験」が語るのはこういうことだ。 と、思う。 2023/05/07

たけお

1
バタイユは、私の浪人時代から敬愛している作家であるが、『エロティシズム』しか読んだことがなかったため、この400ページもの作品に挑戦してみた。孤独のどん底に立ちながら孤独を描き出し、非-知に至る。バタイユが見ているものは、膨大な言葉たちであり、バタイユの経験そのものである。私自身も『内的体験』を読みながら、バタイユの体験を追想できていればよいのだけれども。2022/11/07

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