平凡社新書<br> 日露戦争の時代 - 日本文化の転換点

個数:1
紙書籍版価格
¥1,210
  • 電子書籍
  • ポイントキャンペーン

平凡社新書
日露戦争の時代 - 日本文化の転換点

  • 著者名:鈴木貞美
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 平凡社(2023/01発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582860214

ファイル: /

内容説明

20世紀初頭、日露戦争以前から大正時代にかけて、大きく変容を遂げる日本の文化全般を、時代の推移とともに新たな視点で解き明かす

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

111
国家意識など皆無の江戸時代から、いきなり欧米の法制や思想を導入した明治日本は、鴎外風にいえば「普請中」が長く続いた。そんな世の方向性を示そうと文化ナショナリズムや生命主義など様々な主張が唱えられたが、どれも一本化できず混沌とした世相に藤村操の自死に象徴される先の見えない不安が募っていく。そこで国際情勢の緊迫化から発生した日露戦争がすべての不満や苛立ちを吸収し、世界の列強に伍するという夢を国民に与えたのだ。その影響は人文科学のみならず理系学問や哲学にも及び、大日本帝国の国民性を決定づけた過程を論証していく。2023/04/15

skunk_c

66
著者の『満洲国』が面白かったので手に取ったが、期待以上の内容だった。日露戦争を中核に据えた歴史的記述を縦糸にして、江戸期から大正・昭和初期までの思想や文化がどのように織りなされていったかを、多くの史料とともに論じていく。この時人文系に限らず、理学系の関わりをしっかり押えているのがこの著者ならでは。博覧強記もさることながら、そこに哲学的な筋を通そうとしているのが最後の西田幾多郎『善の研究』への踏み込みと思う。こうした立体的な歴史記述は、一方で安直な紋切り型の歴史説明への批判的視点を与えてくれる。お薦め。2023/03/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20490946
  • ご注意事項