内容説明
身近なメディア経験から出発し,広大な領域の探索へ。メディアの仕組みと歴史を知ることで,感受性と解像度を高め,これからのメディアを使いこなすためのヒントを見つける。壮大なスケールの社会構造の変容を,気鋭の著者が一貫した視点で描き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぷほは
6
「これからの」というタイトルに込められた重さを体感。流行の社会学やメディア論といった講義をした自分の授業とかぶる内容も。特にQRコードで視聴覚資料をyoutube動画中心に参照していくやり方は「やっぱそうなるよな」と。専用ページの作り方も早速マネしたい。自分の講義はドメスティックに偏っていたことも気づかされた。他方、フランクフルト学派やボードリヤールの名前がなく、データベース消費やアウラの喪失といった従来キーワードが登場しない書き方に、キャッチ―さを優先せず、解像度を高める方に舵を切っている様子が伺えた。2023/02/28
ちみ
0
非常に網羅的で面白い。メディアの在り方が大きく変化したまたいつか、改めて再読するために本棚に残そうと思う。2025/08/03
でん
0
長年あるように感じるメディアもそう遠くない昔は新興メディアで、今新しいメディアに向けられるのと同じ警戒感を向けられており、その台頭の陰で当時の古いメディアを駆逐してきたのだと考えると、今の我々も安易にノスタルジーに浸るのではなく、もう少し気楽に新興メディアと向き合ってもいいのかもしれない。2025/05/22