内容説明
管理会社「更新拒否」、大規模修繕工事の水増し請求、認知症の住民の増加等といった、建物と住民の「老い」に直面した人々の事例を通し、マンションという共同体をどう再生していくのかを提示する。「朝日新聞」大反響連載、待望の書籍化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
56
愉しく読めると言った類ではない。近未来なんて小じゃれたものでもなく かと言って決して無視できる中身出ない事ばかり。もっとも戸建て住民や勝ち組の方々には縁がないとも。よく見かける機械式駐車場の維持管理は 他の案件でも有り得る暗い側面。同じく マンションのコアともいえる管理組合と管理員。自分が日ごろ見聞きしているとはいえ、頭の片隅ではやはり他岸の感覚でいたことを猛省する。住民が若く、子供が多く、交流が🎶イメージで進行する時間には起きえない問題が多発。もっとも高齢問題が世界に関する日本だから当然と言えるが。2023/03/18
TATA
42
マンション住まいなのでドキドキしながら読んだ。当てはまる箇所多数、読んでてホントに不安。終の住処にできるのだろうかと。管理会社を信じ切らないこと、コミュニティ活動は推進すること、まあそのくらい。勿論、大事なことって分かってるんだけれどもね。2023/05/08
おいしゃん
24
分譲マンションを買った後の大変さが、身に沁みてわかる一冊。マンション価格自体もあり得ないほど高騰しているし、やはり賃貸か戸建がいいなぁ。2024/06/21
mazda
19
夢のマイホームに夢はない、ということでしょうか。理事長という、火中の栗拾いをした人たちは、住民からの嫌がらせに辟易してマンションを去っていき、残った人たちに管理能力もなくマンションがどんどん劣悪になる悪循環。機械式駐車場も、住民の車離れから空きが多くなり、管理費用が莫大になってしまいます。といって壊すのも億単位の費用がかかり、持て余してしまう現状です。これは昔から言われていたことですが、ここに来て現実味を帯びてきた感じです。家族構成も変わり、自分の住みたい場所も変わるので、家は買わないべきでしょうか。2023/06/24
anken99
12
2000年完成の中古マンションに住む者としては、非常に興味深い話があった。大規模修繕に対する積み立てしかり、理事会しかり。物件探しの際に、私がアドバイスを受けたのは「ゴミ置き場や自転車置き場、廊下などを見ろ」ということだったが、まさにそれは的を得ていたと感じるばかり。当マンションも高年齢化、住人の入れ替えが進んでいる。他人事ではないだけに、とてもためになる本であった。2024/06/07




