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内容説明
中国は経済成長率が目標を下回るなど減速が著しいが、世界における重みは着実に増し、日本の最大の貿易相手国でもある。だが、深まる一方の「中国依存」に対する不安も急速に高まっている。脱「中国依存」は可能なのか。本書は各種の統計データに基づき、中国経済の正しい見方を提示する。あわせて「共同富裕」や不動産バブルなど習近平政権下の経済政策・経済問題を検討し、今後を展望するとともに、日本の取るべき指針を示す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
崩紫サロメ
16
冒頭と終章は日本や各国の「中国依存」の問題を取り上げているが、本書の大部分は中国経済の本質を扱っている。近年中国の不動産危機が警戒されるが、そもそも社会主義国家である中国でどのように不動産市場が成長し、現在どのような不安要因を抱えているのか、などわかりやすく説明されている。格差社会となりつつある中国において習近平が掲げる「共同富裕」が何をもたらしたのか。一見国内問題のようでありながら、中国と関わる国々が向きあわねばならない問題が取り上げられている。2023/08/31
masabox
1
時代により変わり行く隣国は、まさに大きな転換期を迎えている。まー、その転換期って観点をどう捉えるかで、それは結構な幅があるんですけど、現状の中国の経済的な成り立ちを照らしながら、日本の位置も並べかかれています。加工貿易を生業として輸出で稼ぐ貿易大国と言う形はすでに崩れているものの、時代の変遷から、それよりも成熟債権国という形のほうがしっくり来るかなと。で、そこら辺は、まさに世界情勢に変化に合わせ見え方も変容していくのであり、その速度が圧倒的に速い中、「脱」と言う観点すら違うのかもしれないと思いました。2023/03/18
Oki
0
これまた情報bitの多い本。 日本はもはや先進国ではない(貧乏国)という論調が多い中、GVCや国際収支発展段階説のレイヤから見るとまた違った面も見えてくるかもしれない。 確かに国家資本主義は、プレイヤーだけでなく、審判も同じフィールドでプレイしているが、それで本当に優れたプレイヤーが育たないかどうかはまだ未知数のような。2023/03/19