中公新書<br> アイルランド現代史 独立と紛争、そしてリベラルな富裕国へ

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中公新書
アイルランド現代史 独立と紛争、そしてリベラルな富裕国へ

  • 著者名:北野充【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 中央公論新社(2022/12発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121027177

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内容説明

多彩なビールやウィスキー、作家ジェイムズ・ジョイスの祖国、ラグビー強豪国としても知られるアイルランド。約七五〇年のイングランド/英国支配の後、一九二二年に独立を勝ち取った。貧困や人口流出、北アイルランド紛争などの困難に直面するも、一九九〇年代半ばからの高度経済成長を経て一人当たりGDP世界二位の富裕国へ、同性婚も容認するリベラルな国へと変身する。独立後を中心に、苦心と奮闘の歴史を辿る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

80
アイルランドに大使として赴任した著者が、その国のことを学んだ内容を本にしたものだそうだ。現代史が中心だが、イギリス支配時代にも目配せがあり、政治や経済のバランスもよく取れている。また、コラムでスポーツや文学、音楽から酒まで取り上げており、これがまたミニ知識で面白かった。専門のベテラン学者が書くような深みはないが、非常にわかりやすく整理され、また日本として学ぶ点を考えようとする部分も、押しつけがましさがない、特に周辺に似たような国に恵まれている点を評価し、国同士が共同でものを考えるという姿勢はうらやましい。2022/10/12

榊原 香織

79
アイルランドでテロとかなくなったのって1998年ベルファスト合意からなので、割と最近。 主に政治、経済の流れ。 2022年春まで書いてある。 厳しいカトリック国だったのが今はゲイの首相だから隔世の感2023/01/06

風に吹かれて

22
 英国はアイルランドに多くの人を入植させた。そのメインとなる地が現在の北アイルランド。北アイルランドはイギリスの連合王国、アイルランドは自由国。同じ島で国境を接し英国からの入植者が多い北アイルランドはプロテスタントが多く、アイルランドはカトリック。現在の姿になるまで血で血を争う内紛もあった。 EU離脱の際も自由に往来していたアイルランドと北アイルランドの関係はどうなるのかなど難題も多かった。北アイルランドを中心とした英国関係の複雑さを思う。 →2023/10/11

のれん

16
アイルランドの20世紀独立から現在までの政治史を中心に語る。それまでの歴史はかなりざっくばらんで、なんで独立したがるのかさえ本書だけでは掴みにくい。 一方文化史については作家や映画の紹介コラムでまとめられていて、親切ではないが読みやすい入門書と読める。 法人税を減らし、英語圏という強みを生かしたグローバル化は西欧ならではの経済成長案ではあるし、そのためのリベラル化もEUという下地があるからこそ。 日本の寂しい所は同文化圏と溝があるばかりか、比較すらできぬほど政治経済様態が違う所にあるのかもしれない。2022/10/06

はちこう

15
先日読んだ「街道をゆく 愛蘭土紀行Ⅰ・Ⅱ」には経済的な話しは書かれていなかった。また司馬さん一行の訪愛自体が1987年なので、その後のアイルランドの経済や政治の経過を知る上でもとても参考になった。アイルランドは住宅やインフラ等の整備が必要とのことだが、GDP世界二位になったのは、法人税を低くし国外からの企業誘致を進めてきたかららしい。私には何が正解なのかよく分からないが、経済を中心に考えるのであれば、日本もアイルランドの政策を参考にするべきでだと思う。2024/06/29

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