内容説明
始まりは、感染症研究者の生月碧にかかってきた1本の電話だった。「中国・武漢で未知のウイルス感染症が発生」。その新型コロナウイルスは、世界全体を巻き込む未曾有のパンデミックを引き起こした。碧は連日メディアに出演し、正しい感染症対策を訴え続ける。しかし、政府の対応は後手後手に終始、やがて緊急事態宣言が発出されるも感染者数は爆発的に増えていく――。それでも諦めない碧は、志を同じくする医師の石橋や保健所の鈴木たちとともに、懸命に闘い続ける。この暗闇の先に、きっと「夜明け」があるはずだと信じて。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れい
9
【図書館】巻末の、この作品はフィクションです、実在する人物や団体とは一切関係がありません、と書かなければいけない意味、そこにこそ深い闇を感じる。何を軸として考えるかによって、人の意見は様々に分かれて、利害関係が一致しない限り合意に至ることはない、という悲しい世の中の真理には心底やきもきするしもがいても仕方ないと諦めたくもなる。2023/04/07
安東奈津
3
★★★ ドキュメンタリー・ノベル もう、忘れかけつゝある。 第9波は起こらない? 夜は明けたのか? 2023/03/25
ちーたん
3
フィクションとはあったが、岡田晴恵さんが歩んできたコロナとの戦いだと思って読んだ。 メガネをしなくなった理由、服が変わった理由。 個人的には、最初からテレビで見る岡田さんを意見にものすごく賛成したし、この人すごい!かっこいい!と思っていた。その裏には、バッシングを受ける強い覚悟があり、覚悟があっても辛い経験もあぅたんだと思うと読んでいて涙が出てきた。 コロナ禍に医療現場で働いていた私も、この本に共感したしまだ乗り越えてないパンデミックと最後まで強く感じた。岡田さん、私は大ファンです。と伝えたい。2023/03/14
しっぽちゃん
3
【MOK図書館】★★☆☆☆2023/02/14
kusa
1
本書は小説の形を取っているフィクションとしているが これは作者が体験した紛れもないノンフィクションである。 登場人物は仮名になっているがテレビのスタッフ、ラジオのMCなどはすべて出演した人々が元になっている。コロナの対策を訴えながら国と医者の連携がうまく行かず多くの人人が犠牲になってしまうことの苦悩が描かれている。 無理解と誹謗中傷と戦いながら新コロナと戦う人々がよく描かれている。まだまだ新コロナは終わっていない、安心はできないのだと警告する。しかしやがて夜明けは来ると 2023/07/08