文春文庫<br> 鑑識課警察犬係 闇夜に吠ゆ

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文春文庫
鑑識課警察犬係 闇夜に吠ゆ

  • 著者名:大門剛明【著】
  • 価格 ¥800(本体¥728)
  • 文藝春秋(2023/01発売)
  • 真夏も楽しく!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/11)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167919849

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内容説明

『正義の天秤』(亀梨和也主演)『婚活探偵』(向井理主演)『不協和音』(田中圭主演)など原作が数多く映像化されている大門剛明氏、文春文庫初登場の警察犬小説です。

主人公は鑑識課警察犬係に配属されたばかりの岡本都花沙。念願かなって警察犬係に配属となった岡本は、ベテランの警察犬アクセル号とコンビを組んで、捜査をすることに。岡本の「バディ」となるのは、通称「第二」と呼ばれている民間警察犬訓練施設の訓練士・野見山。野見山は元警察官で、名警察犬レニーとコンビを組んでいました。しかし、あることがきっかけになって辞職。いまは民間の立場から捜査の協力をしています。

本書は五章構成になっています。第一章は、岡本が赴任する前日譚で、主人公は野見山です。レニーに向けられた疑惑の真相と、野見山の決断を描きます。第二章から第五章は、岡本を主人公にして、野見山や先輩刑事の桐谷(第一章では新人犬係として出てきます)など魅力的な脇役を配置しつつ、日々の捜査を描きます。全て読切の短編として読めますが、全体を通じて大きな謎が隠されています。

実際、警察犬の出動依頼が多いのは、行方不明者の捜査で、近年は認知症高齢者の失踪に駆り出されることが多いそうです。当然、そこには認知症を抱える家族の辛さなどもあり、そういう「日常レベル」の捜査を扱うことで、他の警察小説とは違った人間ドラマを描けていると思います。そして捜査官と警察犬が苦労の末に「心を通わせる」ことができた瞬間のなんと愛おしいことでしょうか。

第一章「手綱を引く」は第75回日本推理作家協会賞(短編部門)の候補作になりました。
今後シリーズ化も予定しています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

154
新シリーズの誕生とある。嬉しい。連作5話どれも面白い。逃げ切れるのか、手嶋尚也・・不穏だ。いや、それでも犯人じゃないのか?あぁ、早く次が読みたい。2023/02/15

しんたろー

153
大門さん新シリーズは、警察犬ものの連作短編…大門ファンで犬好きの私としては読まない訳にはいかない。警察犬係・野見山が主人公の1話を受けて、新人・都花沙に主役交代しての4編。爆発犯に関する縦軸と各話ごとの事件である横軸が絡んだ構成で、都花沙の成長物語も描かれている。野見山の後輩で刑事になった桐谷、訓練所所長で野見山の伴侶・秋穂など、周囲の人物造形も上手く配置されていて連続ドラマ向き。大門さん作品としては軽めではあるが、各事件の真相が明かされる終盤に捻りが効いていてウエルメイド。次巻への宿題もあるので楽しみ♬2023/06/13

KAZOO

120
警察犬についての連作小説集です。最初の短編はどこかのアンソロジーで読んだ覚えがありました。最初の話からその後数年が経った後に新人(女性警官)が警察犬がいるところに配属になります。そこから様々な事件があったりしますがある意味成長小説といった感じがします。警察犬がからむのでどちらかという捜索主体になるので他の警察小説と比べて派手さはあまりないのですが、それなりに楽しめました。2023/05/16

タイ子

112
連作短編集。最初の物語はアンソロジーで既読だったが、あとは書き下ろし作品なので楽しめた。鑑識課警察犬係のベテラン巡査の野見山はある不祥事で警察を退職、その後民間の訓練所で嘱託警察犬を訓練しながら警察に協力している。一方、鑑識課に新しく配属になった岡本都花沙が慣れない犬のハンドラーとして成長していく姿が頼もしい。何より一つ一つの事件の真相が思いがけない所に隠されているのも大門さんならではの作品。野見山を崇拝する刑事・桐谷、民間訓練所の所長・秋穂の存在もいい。シリーズになりそうなのでこれから先も楽しみな作品。2023/01/07

ma-bo

100
警察犬と訓練士(ハンドラー)が事件や事故を追う連作短編集。新しい切り口のシリーズ。迷い人探索、爆発物の探知、犯人追跡。様々な事柄が絡むストーリーと、都花沙の成長物語、警察犬の訓練。登場人物の過去や繋がり判明していく構成と事件の解決へのバランスも良い。20年前の爆破事件の真相は持ち越しなので続編が楽しみ。2023/03/08

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