内容説明
<うまい酒肴と江戸人情に心の芯まであったまる、絶品時代小説!>
あんこう鍋に、鯔(ぼら)のへそ焼き、浅蜊の佃煮入りの卵焼き。
絶品料理には、かんばん娘・なずながつけた燗酒をどうぞ!
「めそめそしてはいられない。わたしは、ともえのかんばん娘だもの」
菱垣廻船の水主だった父が行方知れずになり、神田花房町にある居酒屋「ともえ」で働くこととなったなずなは14歳。
器量よしでぴりっとした女将のお蔦と、腕の立つ板前の寛助、ふたりの役に立ちたいなずなは、酒の燗をうまくつける工夫をしようと思い立つ。
だが、お客のことに首を突っ込んでしまい、思わぬ騒動に……。連作時代小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
39
可愛いですね。なずなの好奇心はちょっと旺盛過ぎる気もしますが。2023/05/13
陽ちゃん
10
表題の『かんばん娘』には二つの意味があったんですね。廻船問屋の水主をしている父左馬次の乗った船が難破して、父の行方が分からなくなったなずなは、伯母の営む居酒屋で働くことになりますが、お客の事情に首を突っ込んだりと良くも悪くも好奇心が旺盛過ぎる気がします。まあ、まだ子どもですし、身内の店だからか大目には見てもらっているようですが…。2023/02/24
ぷにこ
4
水夫の父が難破で行方不明。叔母の経営する居酒屋で起こるちょっとした事件に首を突っ込まないといられないなずな。 何で気になるかの、なずななりの理由がよく解らないのと、叔母なりの愛情はあるんだろうけど、雇い主としての厳しさしか伝わってこなかったのは残念(>_<)2023/05/28
あき
2
当初は空回ってた主人公の好奇心や、雇い主の叔母との関係が後半はうまく噛み合ってきて、面白くなりかけたとこで終わってしまった。父親のことや行方不明のままの叔母の夫のことも未解決で、ちょっと消化不良。これシリーズ化の予定ないのかな。すっきりした大団円で終わって欲しいところ。2024/02/19
チャーリー
2
なかなか好奇心の強い少女である。だからかんばん娘なのだろうし、話も面白くなる。2023/03/23