内容説明
菊池寛が月刊「文藝春秋」を創刊したのは1923年1月。以来100年、同誌が送り出してきた数多の記事の中から、皇室、政治経済、文化芸能……時代を超えた珠玉記事を選び抜きました。この1冊こそが、昭和・平成・令和の世を映し出す鏡です。
目次より
天皇陛下大いに笑う……辰野隆、徳川夢聲、サトウ・ハチロー
日曜日の食卓にて……白洲次郎
わが日本一の借金王時代……松下幸之助
田中角栄研究 その金脈と人脈……立花隆
犠牲(サクリファイス)……柳田邦男
明日は明日の風が吹く……石原裕次郎
妻と私……江藤淳
最期の手記……高倉健
ほか、全15本を収録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hitotak
11
昭和24年~現在までの文藝春秋に掲載された記事から厳選した15本がまとめられている。昭和天皇を囲んだ座談会、立花隆による田中角栄の金脈告発等の有名記事も掲載されているが、個人的には昭和62年の『細木数子の正体』に驚いた。こんなにも後ろ暗い過去がありながら、ズバリ言うわよ!などとテレビに出まくっていたというのが凄い。今ならコンプライアンス的に無理だろう。他にもアンネ・フランクの父が語る隠れ家を追われ収容所で過ごした日々、『嵐を呼ぶ男』で人気絶頂だった石原裕次郎の言いたい放題のイカした手記等も面白かった。2023/03/05
チロル
5
図書館本、母選。昭和24(1949)年6月号〜令和元(2019)年5月号の一部エッセイを再掲させたもの。15もある記事の中で、わたしは 昭和28(1953)年5月号掲載『「アンネの日記」の父の記録 唯一残った父親の嘆き』byオットー・フランク と、昭和44(1969)年5月号掲載『ゼロ歳教育のすすめ』by井深 大 を読了。オットーさんの証言は、今となっては大変 貴重な資料だなぁ と思いながら読みました。今では『アンネの日記』と知られる書物。日本では 昭和27年『光ほのかに』として刊行されたようです。↓2025/05/19
O-chami
5
文藝春秋100年の歴史から厳選された、昭和24年から令和元年迄の15篇。 各々を書いた人(物故者多し)に感じる気概と矜持。 目次を見るだけでもその時々に思い至る。 あるものには微笑まされ、迫真のルポには感嘆、またあるものには胸打たれ泪を禁じ得ず。 時代背景を鑑みながら、ペン・文章・書物による文化の継承が行なわれることの大切さを強く感じる事と併せ、文藝春秋100周年に改めて敬意を表します。 BGMは、美空ひばりで、「川の流れのように」🎶~「愛燦燦」🎶2023/03/16
桐葉
3
その時代に話題になったエッセイだけあってどれも読みごたえがあった。田中角栄研究などは世のなかを動かしたほどの傑作だったと思う。半面柳田邦男氏や江藤淳のエッセイは重く心に残った。どれも歴史の証人といえるものだと思う。2024/05/15
ポポロ
2
私もかつて購読していたが最近では読む人もないという文藝春秋のベスト記事とのことで田中角栄研究などが入っている。山口瞳の駄文を憧れを持って読んでいたひとがいると思うと悲しくなるし井深大の黒歴史でしかない文章をここに採用したのはなんの判断なのか。一方で角栄、細木数子を追究したジャーナルは読み応えがあったし松下、本田のエッセイは面白かった。裕次郎もよかった。さらには近親の死と向き合った三作は素晴らしく江藤淳のものは泣きながら読んだ。こういった文化が消えていく残念さとそれを守りきれなった文春への愛憎を思う。2024/01/20
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