日本特撮トンデモ事件簿

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日本特撮トンデモ事件簿

  • ISBN:9784865372489

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内容説明

特撮とは、
合成、ミニチュア、大爆発、CGなど、特殊撮影といわれる映像表現のことです。

本書で取り上げる特撮は元祖『ゴジラ』『ウルトラマン』といった定番なものから、
ドリフ映画や不良番長シリーズといったマニアックなものまで、多種多様です。

また、事件の定義も様々で、
『ウルトラセブン』第一二話や『獣人雪男』といったお馴染みの入門系の封印作品もあれば、
「マイティジャック」がわずか一クールで打ち切りになったことよりも、
主演俳優の二谷英明が隊員服の装着を拒否した裏話のほうを事件として扱うなど、
広範囲にわたっております。

このようにセレクトされたトンデモな事件の数々は、
一般のファンはもちろん、大抵の事件は知ってるぜというマニアの方々にも、
楽しく読んでいただけるのではないでしょうか。

特撮業界の裏面を探りつつ、
未解決の事件には読者がそれぞれ推理・探求してもらえると何よりです。


■目次

●一章(一九四〇~五〇年代)
・元祖封印作品『獣人雪男』は本当に差別的なのか?
・ヒーローの元祖『月光仮面』は事件だらけ
・実写版『鉄腕アトム』衝撃のエンディングシーンの謎を探る
・謎多き『豹の眼』ジャガー退場事件

●二章(一九六〇年代)
・実写版『鉄人28号』フォルム突然の変更事件
・ヒーロー、象に踏まれて死ぬ! ――『快傑ハリマオ』
・実写版『忍者ハットリくん』ケムマキ役が杉良太郎の都市伝説
ほか

●三章(一九七〇年代)
・全国各地で死亡事故が多発『仮面ライダー』はハーメルンの笛吹きに変身した
・子供から訴えられた悲しき変身ヒーロー『超人バロム1』
・ドリフ最後の映画に二つのエンディングがあるって本当? ――『正義だ! 味方だ! 全員集合!!』
・『西遊記』猪八戒役・西田敏行多忙事件
ほか

●四章(一九八〇年代)
・ヒロインの失踪事件と「未来派SM作品」と化した神回 ――『超電子バイオマン』
・『宇宙刑事シャイダー』はなぜヒロインのパンチラをウリにしたのか
・幻の特撮ポルノ映画『高野聖』はなぜ「裏ビデオ」として流通するに至ったか
・東映魂の炸裂した月曜ドラマランド版『ゲゲゲの鬼太郎』はほぼ戦隊ものだ
ほか

●五章(一九九〇年~現在)
・日本特撮史に残る悲惨なまでに不入りの上映会 ――『8マン すべての寂しい夜のために』
・「酒鬼薔薇事件」の影響で打ち切られた『エコエコアザラク』
・「戦隊ショーのお姉さん」セクハラ・パワハラ事件 ――『騎士竜戦隊リュウソウジャー』
ほか

●六章 グリーンリボン賞
・暴動から爆発まで、トンデモ作品と事件だらけの「グリーンリボン賞」!
 インタビュー・井場宏&伊丹ローズ
・爆弾を作った男/柳原寿之インタビュー
・爆発現場でカメラを回した男/証言・横山健二
・思い出のアルバム・グリーンリボン賞

など多数

■著者 桜井顔
     満月照子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

77
1940年代から現在までの、特撮モノの様々な事件を年代順に取り上げる。いろんなところで語られるいわゆる封印作品の話も多いが、かなりニッチな作品も取り上げていたりする。「宇宙刑事シャイダー」のパンチラや、特撮ポルノ「高野聖」、宮崎勤と「ギニーピッグ」、等々、キワモノ的なお話も多々ある。最後には、伊丹にあったという特撮専門の映画館「伊丹グリーン館」のインタビューもありてんこ盛り状態。でも、やっぱ特撮って楽しいし、私は大好きである。2023/02/01

ma-bo

76
テレビや映画等の特撮もので起こった様々な事件を紹介。憶測や噂が間違って伝わってる作品もあるだろうが、出来るだけ正確な情報を提供しようとかなり情報を収集していることが伺える。60年、70年代の作品がメインで、知らない(または聞いたことある程度)の作品が多かったけど面白く読むことができた内容でした。2022/12/31

へくとぱすかる

56
視聴者から見れば、なぜそうなったのか不可解なエピソード。過去には憶測が憶測を呼んで、真相がわからないまま数十年。という事件が多かったことかわかる。一冊にこんなにも多くの情報を収録していることに驚くし、労作だと思った。特撮にあたらないと見なされる作品もあるが、関心の方向がそんなに変わらないので、収録したのは正解だと思う。何事も大らかだった時代だとも言えるが、そこは大人の事情があって、状況によって事態はケースバイケースだったのだろう。撮影時のケガなど、今でも頻繁にニュースになっていることを思い起こした。2022/11/30

yamatoshiuruhashi

52
いやあ、まさしく「トンデモ」本でした。特撮とうたっておりますが、前書きにも書かれている通り、特撮に代表される昭和20年代後半から現代に至るまでの子供向けというか、特撮が加味される映画、テレビドラマにディテールで突っ込む一書。殆ど同時代を(と言っても流石に生まれていない時代の詳しいことは無理)生きた老人としてガキの頃を思い出しつつ、その背景を読み解けて楽しい。しかし、世代的に仮面ライダーをはじめとする特撮ドラマにはついていけない。にしても外野席からの面白さ満載。でも「90年代から現代」は広すぎないか?2023/05/13

kei-zu

25
この手の話題は90年代から00年代にあらかた発掘されてしまったでのはと思いながら、それでも手に取る。本書が取り上げる60年代から70年代の特撮に関し、当時の情報の飢餓が身に染みていることを改めて思う。 既知の情報も多いが、それでも過去の類書に掲載された内容の後追い記事もあり、その意味では新鮮。 文章を編集が若干荒っぽい感がありますが、それもこの手の本のご愛敬でしょう。2023/01/14

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