ちくま新書<br> ルポ 副反応疑い死 ──ワクチン政策と薬害を問いなおす

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ちくま新書
ルポ 副反応疑い死 ──ワクチン政策と薬害を問いなおす

  • 著者名:山岡淳一郎【著者】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2022/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480075239

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内容説明

新型コロナワクチン接種後の副反応疑い死亡報告は1900件に迫る。健康被害救済制度もあるが、驚くほど因果関係は認められない。厚労省と巨大製薬企業が築く壁。打ちひしがれる遺族、因果関係を示す主治医や解剖医、遺伝医学者、製薬メーカー、制度を仕切る厚労官僚などを綿密に取材。副反応と死の間の真実、制度の闇、構造的要因を白日の下にさらす。

目次

まえがき
一章 なぜ、息子は死んだのか?
接種三日後の出来事
異物混入のロット番号と死亡例
検案書の内容
副反応疑いの救済制度
陰謀論と必要論
「副反応は起きる」という前提
効果のエビデンス
リスクと安全性は?
インフルエンザの一〇〇倍以上の死亡報告
窓口から先のブラックボックス
二八歳男性の副反応疑い死亡例
因果関係の証明をだれがするのか
二章 因果関係──遺体は語る
六一歳男性・接種後受診前の急死
解剖の結果
ひしめく血栓
「原死因=ワクチン接種」の報告書
製薬メーカーの役割とは
三つの解剖例
それでも九九%がγ判定
死亡例一八五四件の因果関係とは
PMDA設立と薬害事件の歴史
歪な経営組織
厚労省担当官との一問一答
臨床医学視点の三つの基準
三章 救援投手の死と「救済」
トレーニング中の急変
心臓突然死の引き金?
病理解剖の結果
不可解な「γ」判定
疑わしきは解明すべき
戸惑う自治体の窓口
球団側の補償は?
「死者に厳しい」救済制度
健康被害者と国との長いたたかい
因果関係をどう乗りこえるか
補償請求の三基準
四章 破壊的イノベーションの反動
ワープ・スピード作戦
mRNAワクチンというブレイクスルー
免疫学者からの警鐘
「医療の市場化」は是か非か
恩恵とツケ
日本国産のワクチン事情
幻に終わった日本発mRNAワクチン
ワクチン・ギャップとは
予防接種被害の行政訴訟
四年にわたるたたかいと判決
終章 「副反応疑い死」の真実へ
「基礎疾患」をどう捉えるか
副反応の引き金
因果関係という迷宮
免疫が暴走して……
統制システムの内で
あとがき
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

zoe

20
ワクチンの副作用は複雑な免疫反応がかかわるため、副反応というのがメジャーらしい。予防接種については公衆衛生の側面があり、病気の方の治療ではないことから救済措置が設定される。しかし副反応との因果関係を証明するのは容易ではない。そこで白木四原則が登場する。ワクチン接種と予防事故が時間空間で密接、他の原因が考えられない、副作用の程度が他の理由より質量的に強い、事故発生のメカニズムが実証可能、の4つ。転じて補償請求の3原則。ワクチン副反応として医学的に合理性、時期、他原因が合理的に考えられないである。目利き不在。2023/01/10

JILLmama

19
別に反ワクでもないけど、明らかに超過死亡はワクチンが原因でしょ。打ってすぐに亡くなる方ばかりじゃないし、とにかく癌が急激に悪化した人がたくさんいる。突然死も多い。ちょっとずつちょっとずつまずいって皆んな気がついてきてるよね...それでもまだ推進するんだね。2022/12/14

羊山羊

15
新型コロナワクチンを接種したあと、不審死を遂げた人を追うルポ。ちくま新書から出る本ではないなあ、と思うけど、まあ必要な視点ではある。本著中では亡くなった方の検死中、太ももと心臓に凄まじい血栓が出来ていたことを指摘されている。残された家族の声はなまなましく、悲痛としか言いようがない。しかし、明確な科学的根拠が本著中に述べられている訳ではなく、その意味で本著への評価は不可能だ。その一方、副反応疑い死の事例がPMDAという組織を介して非常に不明瞭なものになっている。2023/02/16

そうたそ

12
★★★☆☆ タイムリーな一冊。偶然というには多すぎる件数が報告されている副反応による死。だが政府によって認められたのは数件程度。九割以上は認めない、もしくは保留という状態。そのくせワクチンを打てと言うのでは、そりゃ反ワクでなくとも打たないだろうと思う。副反応による死の症例云々は結構ニュースで見たが、本書はルポという形で、その遺族側の視点から記述している点で読み応えがある。しかし、ワクチンを打って死んでしまうのは一瞬なのに、それによる補償を受けるには気の遠くなるような手続きが必要というのは如何なものか。2023/01/26

Kazuo Ebihara

4
驚異的な速さで開発されたmRNAワクチン。 多くの人々に効用を与えた反面、 ごく少数の人に重篤な副反応をひきおこした。 大半の事象は、政府機関と巨大製薬メーカーによって 因果関係評価不能と判断され、無いものとされている。 著者は、新型コロナワクチンと薬害に関する不都合な真実に迫っています。 人類の存続において多少の犠牲はやむを得ないのか。 射つのもリスク、射たないのもリスク。 10年後のこのワクチンの評価が気になります。2023/01/06

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