内容説明
大切にしたいし、大切にされたい。きらきら光る気持ちが詰まった、宝箱のようなおはなしです。(小説家・松田青子さん推薦)
男の子でも、女の子でもない。ただの自分でありたい。
これは自由を願う、あなたのものがたり。そして、みんなのものがたり。
主人公・うまの目線を通して描かれる、子どもたちの世界。大人たちの様子。そして学校という場所。
そこに浮きあがるのは、わたしたちが生きる社会のかたち、そのもの、かもしれません。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たげい しかた
2
ご紹介いただき読みました。主人公のうまが見る世界、学校や友人関係が窒素しそう。そんな中、辿り着いて、連帯して、ある行動に参加する。唸ります。この子たちが突きつける「大人がしっかりしないとね」しっかりせねばです。2023/02/17
ずー
2
児童向けの寓話のような感じだけど日本社会で起きてることがマジでそのまんま描かれてる。 「ぼうえい軍」たちのホモソーシャルさの描写が解像度高かった。子供は無邪気で自由とかほんと嘘だよなと思う。 ラストの展開とか、ひゆめちゃんの「大人にせきにんをとらせることが、なによりいちばんだいじなんだ」というセリフにはなんか泣きそうになった。現実世界でもこんな風に、みんなで"学校"を抜け出して新しい国に行けたらいいのにと思った。2023/02/01
ぷりん
2
すらすらと読めるにも関わらず、内容は多様性をしっかり考えさせてくれる。自分はどうしたいのかを、もっと大切にしていいと言われても、周りが大切にしてくれなきゃ隠さざるを得なかったりするのではないか。あんな子もこんな子もいるのが当たり前の学校を作っていかなきゃなと思う。2023/01/02
she
1
世界をいろいろにしてくれてありがとう2023/10/29
猫 胸白
1
少年アヤちゃんの文章が好きで、多分著書は全部読んでいるんだけど、こちらははじめての児童文学作品。 かわいいものやきれいなものが好きで、小学校生活になじめない男の子「うま」が主人公。子どもの頃のアヤちゃん自身がモデルなのかな。 私は調子に乗りやすい子どもで、小学校生活も割と楽しく過ごしたから、こんなふうに学校に馴染めない同級生のことをちゃんと考えたことがなかったなぁ…こういう子ってきっと本当はたくさんいたんだろうね。もうちょっとこういう子の気持ちを考えられる子どもでいたかったなぁと思わされた作品。2023/09/30