内容説明
私たちの生活と切っても切れない関係にある、お酒。
愉しく飲む人、浴びるように飲む人、味にこだわる人。お酒の楽しみ方は千差万別ですが、それは名だたる文豪たちも同じだったようです。
酒を求めた飲んべえたちが繰り広げるドタバタ劇が楽しい夢野久作「ビール会社征伐」や、酔った時の奇妙な癖をユーモラスに描いた梅崎春生「百円紙幣」、はたまた酒飲みの美学を端正に語る林芙美子「或一頁」まで……。本書では、文豪たちのお酒にまつわるエッセイや短編小説をセレクトして掲載しました。
ミステリアスな文豪たちの人間味が溢れる珠玉の15編。ぜひ、今夜の晩酌のお供にお読みいただけますと幸いです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rosetta
30
180頁で15編、エッセイや短編小説。夢野久作と太宰治が二篇づつ入っているから作家は13人。一番早く産まれたのは福沢諭吉の1835年、一番遅くまで生きていたのは梅崎春生の1965年。出典元はほぼ全集だけど、初出の背景を知りたかった。まあ、時代感を感じるのは当たり前。小川未明とか宮沢賢治とか意外な人が入っているのも面白かった2023/02/26
ともっこ
28
断酒を2週間しようと決意したタイミングでこの本を知り、お酒を飲む代わりに一日一篇ずつ読んでいった。 酒にまつわるアンソロジーだが、中には「お酒関係ないやん?」っていうのもあったり、文豪が書いたエッセイが多くて、もう少し短編小説の分量を増やしてほしかったところ。 読んだことのない作家に出会うきっかけとなったのは良かった。2023/02/23
Shoji
26
名だたる文豪が書いたお酒にまつわる短編小説やエッセイをオムニバス形式で楽しむことができます。文豪とは酒豪のイメージがありますが、実はお酒は弱かったり、酔えば奇妙な癖を持っていたり。なんとも人間味が溢れています。教科書に出てくるような大作家の私生活を覗き見るようで面白かったです。2023/03/30
活字スキー
22
坂口安吾に太宰治、芥川龍之介などそうそうたる文豪たちの酒にまつわる短編集。名前や代表作くらいは知っていても、あまり親しんではいない文豪たちの作品を軽くつまみ食いするのに良さそうだったので読んでみたが……あまり楽しめないものが多かった。デカダンスだかなんだか知らないが、この手の酒飲みの理屈にまったく共感できない。自分もアルコールは嗜むけど、だからこそ、そういう飲み方は嫌いだ。林芙美子や福澤先生の意外な一面とか、大正時代の空気感あたりはそれなりに楽しめた。宮沢賢治はいいねえ。2023/04/26
なき
8
お酒の飲み方も時代を感じる。今日を繰り返せるのかわからない不安。不安だと言えない代わりに酒を飲む。 時代と一緒に人のフ不安の種も変化する。酒は人を魅了する。深酒は程々にしよう。 個人的には酒を飲ませて太宰治の右に出るものはいないと思う。好きな飲み方とは言えないけど、本人のコンテンツ力のおかげで面白おかしくなる。セルフプロデュースうますぎ。2023/06/15
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