内容説明
謎の男から強引な手段で拘置所に呼び出された女子高生作家・新珠静香は、その囚人から奇妙な依頼をされる。「ぼくはバラバラ死体にされてしまいました。腕や足、頭がどこに行ったのか、それを探してほしいのです」。次々に起こる猟奇事件…これは現実なのか? 幻想なのか? リアルとフィクションが複雑に交差する著者渾身のサイコスリラー。「サイコトパス」の意味に到達したとき、これまで見えていたすべての世界が崩壊する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのぼん
20
何が真実で何が虚構なのか、読み終わった今でも迷ってしまいます。殺人事件・作家の女性の女性のとその娘・スキンヘッドの男・・・。かなり複雑に登場人物の関係が絡み合っていました。かなりややこしかったです。2012/10/25
いろは
17
『「サイコトパス」はサイコ・スリラーであり、ニューロティックなサスペンスであり、広義な意味でのミステリーであり、アクション小説でもあります。』と、著者が後書きにて述べているように、点と線で結んだような単調な作品ではなく、多面的な要素を持った作品だった。そして何より、異常犯罪や異常殺人が題材となっているから、物語も登場人物も狂っていた。特に、凄惨な場面では、座○の事件を思い出した程だった。だから、狂気が好きな人、少し異質な作品が好きな人には良いと思う。「皆さんは自分が何者であるかに気がついているだろうか。」2018/02/17
ホレイシア
8
世界は壊れてしまって元には戻らない。うわー、何という展開。正直に言うと全部わかっているか自信はないけど、好きです、こういう世界。人間はだれしも自分というものを正確につかむことはできない。ハードカバーには珍しく「あとがき」がある。そこに書かれていた映画も見てみたいです、はい。2012/04/19
鬼灯の金魚草
5
ぶっ飛びすぎててよくわからない。グロもあるけど、物足りない。好きな人は好きなんだろうな。2016/06/23
けいちゃっぷ
5
単純な多重人格ものにとどまらず、飛翔の限り想像の羽根を広げるマサキは好きだな。 2007/12/13