内容説明
「ちゃんと愛せていたんだろうか……?」「そうだった そういうとこが好きだった 傷つけ合って別れた人の」――男にとって別れはいつも「寝耳に水」。家の鍵は取り換えられ、妻の雇った弁護士から身に覚えのない非難の文書が……。親権をめぐる裁判所での話し合いは、想像を絶する冷酷な展開に……。子どもたちに会いたい! 男女の温度差が激しいとされる「離婚」を、男の視点で描き、賛否両論を呼んだ、あまりに率直で赤裸々な、衝撃の実録小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
48
吉田豪のインタビュー集でこの著者の対談があり興味がでたのでこの本を読む。この歌人の著者の本は初めて。著者が書評の連載を頼まれたのだが、リアルタイムで進行していた妻との離婚調停中でそれを小説にして連載していたものだという。自分は名前を初めて聞いたのだが著者の元妻は南Q太という漫画家なのだそうだ。理不尽な妻の言い分にすっかり打ちのめされる著者。穂村弘の特別寄稿がある。穂村は著者との仲がそこまで良くないのを隠していない。 また解説に友人の町山智浩が著者に説教をしている。うーむ、なんだろうこの本は。珍品。2016/09/04
だいだい(橙)
33
単純に「読み物」として読めば面白い。冒頭の「愛について」の短歌が生々しくて、共感が持てる。一方で、枡野さんは相当「濃い人」なんだなあ、と圧倒された。いちいち情が濃すぎるし、それを文章でストレートに表現しすぎる。あとがきの後に出てくる(そこが変)「真夜中のロデオボーイ」で枡野さんと穂村さんのエッセイが上下に並んで表示されている。そこで穂村さんが言うように「枡野さんのブラックボックスは普通の人より小さい」のだろう。しかし本人は「書かずにいられない」のだからしゃあない、ってこと?うーん、プライバシーがダダ洩れ。2022/02/26
たらちゃん
26
ドラえもん短歌の編者・枡野さんの本を読んでみようと手に取る。重い。重すぎて息ができない。オモえもぉん(TДT)。枡野さんの考えの進み方はものすごくわかるけれど、連れ合いが逃げたくなるのもわかる。2018/06/06
☆(´(ェ)`)☆
19
フムフム…最後の解説読んでスッキリ爽快!読みやすかったがモヤモヤが残り、最後にスッキリしました。2021/03/25
ちぇけら
17
こんなにも正しいぼくをきみは嫌いになった、嘘をついてまで、ぼくと別れたいなら、ぼくもきみを嫌いになるよ。「その昔あなたのことが大好きでそして今では嫌いになった」でもまだ昔のきみがもどってくると、どこかで期待している。きみはきみの間違いに、いつかきっと気づくから。好きどうしだったんだ、ぼくら。「あの夏の数かぎりない君になら殺されたっていいと思った」好きという気持ちは、自分の気持ちをあきらめること?きみが自分の気持ちを貫くと、ぼくは好きをあきらめないといけないの?ぼくはこんなに、こんなにも、きみが好きなのに。2019/03/15