内容説明
リベラルよ、目を覚ませ。
パンデミックから気候変動、格差と福祉、資本主義の展望まで。世界はどこへ向かうべきか。トランプ政権以後のアメリカから社会の未来をまなざす、「知の巨人」によるコロナ禍の思索。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sam
46
チョムスキーといえば言語学者だとばかり思ってた。本書はインタビュー形式でアメリカ=「壊れゆく世界」を痛烈に批判していく。トランプも共和党も「ならず者」扱いである。民主党にも容赦ない。いろいろ溜飲が下がる思いはする一方、表面的な批判にとどまっているのはインタビュー形式の限界でありやむを得ないところかな。「知性の悲観主義、意思の楽観主義」というグラムシの言葉は心に留めておきたい言葉。そしてチョムスキー御大、なんと御年94歳(インタビュー時は92歳)とのことである。まさに知の巨人といったところか。2022/12/24
さきん
23
レーガン政権時代から共和党のことは毛嫌いしてる。民主党も相当お笑いだと思うがバイデンやオバマにはちょっと甘い。トランプのことはくそみそ言い過ぎな感じ。チョムスキーのいう正義が途上国諸国民の目指す正義とはいささか違うと思った。途上国は衣食住を改善するのが何よりも第一義でその手段は独裁でも厭わない。2023/02/12
冬佳彰
14
チョムスキーに対するインタビューをまとめた本。トランプ時代からバイデン政権への移行の時代も含んでいる。やっぱ明るくはなれんよなあ。本書で主に語られるアメリカの状況と、ほぼその従者と化している日本を含め。チョムスキーの論理や態度は明快だし、可能な限りフェアな世界を作るために、「それでもやるしかない」というのも分かるが。システム自体が腐っている場合、そのシステムの範囲内での是正が、本当に有効なのか?システムの腹黒さを甘く見てないか?って気がしちゃうんだよな。いやはや。2023/06/08
yooou
6
☆☆☆☆☆ チョムスキー久しぶりに読めてよかった。彼がいなくなってしまったら世の中で何が起こっているのか正しく知ることができなくなってしまう気がする2022/11/23
🥃🍷
5
チョムスキーの語るところは極めて常識的に感じる。アメリカの一部の「声の大きい」意見が過激な行動を起こしているのだなと。希望を持つしかないというのは、個人が意思をしっかり表明する事、これに尽きるのではないか。 2023/12/27