内容説明
信玄が見抜いた、家康の弱点とは!?
2023年大河ドラマ「どうする家康」の時代考証者が、家康最大のターニングポイントとなった三方原合戦の真相と、歴史的意義に迫る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ようはん
31
三方ヶ原の戦い勃発のキーとなったのは浜松城の西にある浜名湖。浜松城以西の物流は浜名湖による水運の力が大きく、信玄率いる武田軍は水運の要である浜名湖北東岸の堀江城の攻略を目指す事で浜名湖水運を抑え徳川方の補給路を遮断する作戦に出て、それを防がんとする家康の決断が三方ヶ原の戦いに繋がったという話。しかし三方ヶ原合戦後の家康サイドの状況の悪さと絶望感は半端なく信玄の病気による撤退がなければほぼ滅亡は確実だった。この辺りは来年の大河ドラマでどう描かれるか期待したい。2022/12/07
鯖
27
平山先生が中二の時貪り読んだ高柳光壽の「三方原之戦」へのアンチテーゼとして「三方原合戦とは浜松城維持のため、家康が信玄に戦いを挑むことを余儀なくされた合戦ではなかったか」という仮説の下、補給と治水と援軍に着目して書かれた新書。信玄が三河侵攻を止め堀江城を目指したのは浜名湖水運を抑え、浜松城を干上がらせるためというのはなるほどなと。地図も写真も図も多くとても面白い。中学生の平山先生が読んだらめっちゃ喜ぶやつ。きっと今も何処かで学生さんが貪り読んで夢いっぱいになってる。しかし信玄が病死しなかったらつんでたな。2023/01/11
yyrn
26
NHKの『どうする家康』を毎週見ているので関心を持って読んだが、掲載地図は多いのに素人が知りたい情報が抜けている点が多くて残念。(読メの多くは好評価だが)三方原合戦までの武田軍の、風の如く素早く動いた様を詳細に記述していながら、登場する城や合戦場所を示す広域的な地図が一枚もなく、土地勘がないとピンとこない。一方の家康の話でも何度も登場する岡崎城や長篠城さえも地図には出てこないのだから素人にはツライ。困ったものだ。ついでに言えば、無駄な写真が多い。当時の進軍経路や合戦地を現在のスナップ写真で紹介しているが⇒2023/06/11
サケ太
23
非常に良い本。三方原合戦に至るまでの経緯。徳川家康という人物について、その若い頃の苦闘と強かさが面白い。まさか、武田信玄の方が隠忍自重していたとは。家康の挙動により我慢の限界を迎えた信玄の周到な準備。そして、三方原の戦いに。戦国史の転換として三方原の戦いを置いて、その意義を問い直している。2022/12/07
フランソワーズ
21
本書の一番の特徴は、武田軍の攻撃目標が堀江城であること。そして同城を確保することは、浜名湖水運を掌握することであり、徳川を経済封鎖することにつながるという点でしょう。三方原の戦いにおいて、これまであまり顧みられることのなかった記述(堀江城)を起点に、遠江・三河両国の地政や情勢を鑑みて考察した説は、とても興味深く、説得力がありました。2023/08/27
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