岩波文庫<br> バウドリーノ 下

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岩波文庫
バウドリーノ 下

  • 著者名:ウンベルト・エーコ/堤康徳
  • 価格 ¥1,012(本体¥920)
  • 岩波書店(2022/11発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784003271834

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内容説明

時は中世,十字軍の時代――.神聖ローマ皇帝フリードリヒの養子となった農民の子バウドリーノが語る数奇な生涯.驚異に満ちた東方世界で出会う一本足の俊足スキアポデス,一角獣を連れた美女,胸に顔があるブレミエス族,大耳を広げて滑空するパノッティ族など,史実と伝説とファンタジーを織りまぜて紡ぎだす破天荒な冒険ロマン.(全二冊)

目次

22 バウドリーノは父親を亡くしてグラダーレを見出す
23 バウドリーノは第三回十字軍へ
24 バウドリーノはアルドズルニの城に行く
25 バウドリーノはフリードリヒが二度死ぬのを見る
26 バウドリーノと賢王たちの旅
27 バウドリーノはアブハジアの闇に入る
28 バウドリーノはサンバティオン川を渡る
29 バウドリーノはプンダペッツィムに到着する
30 バウドリーノは助祭ヨハネと面会する
31 バウドリーノは司祭ヨハネの王国への出発まで待機する
32 バウドリーノは一角獣を連れた貴婦人に会う
33 バウドリーノはヒュパティアに会う
34 バウドリーノは真実の愛を発見する
35 バウドリーノ対白フン族
36 バウドリーノとロック鳥
37 バウドリーノはビザンツの宝物を増やす
38 バウドリーノは決着をつける
39 バウドリーノは柱頭行者になる
40 バウドリーノはもういない
訳者あとがき
●(上)目次
1 バウドリーノは書きはじめる
2 バウドリーノはニケタス・コニアテスに出会う
3 バウドリーノは子供の頃に書いたことをニケタスに説明する
4 バウドリーノは皇帝と話し皇妃に恋する
5 バウドリーノはフリードリヒに賢明な忠告をする
6 バウドリーノはパリに行く
7 バウドリーノはベアトリスにかわり恋文を〈詩人〉のかわりに詩を書く
8 バウドリーノは地上楽園を想像する
9 バウドリーノは皇帝を叱責し皇妃を誘惑する
10 バウドリーノは三賢王を見つけシャルルマーニュを列聖する
11 バウドリーノは司祭ヨハネのために宮殿を建てる
12 バウドリーノは司祭ヨハネの手紙を書く
13 バウドリーノは新しい町の誕生を目のあたりにする
14 バウドリーノは父親の牝牛でアレッサンドリアを救う
15 バウドリーノはレニャーノの戦いへ
16 バウドリーノはゾシモスにだまされる
17 バウドリーノは司祭ヨハネが手紙を書いた相手が多すぎることを発見する
18 バウドリーノとコランドリーナ
19 バウドリーノは自分の町の名前を変える
20 バウドリーノはゾシモスに再会する
21 バウドリーノとビザンツの魅惑

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

89
異端審問やドラゴンなども登場する旅路と共に密室殺人の発生するというエコーのエンタメ、盛り沢山。個人的に一角獣を連れた乙女、ヒュッパニアとの個別化する名付けが無数にある可能性を規定し、孤独に陥らせる無意味さや「神」についての問答が興味深い。しかし、隠者となったのに今まで崇めていた人々から誹られたことで再び、「神の国」を目指すようになったバウドリーノに「弱っちいな~」と思いながらもどこか、ホッとしたり。最後はメタフィクション的で思わず、ニヤリとしたり。ああ、楽しかった!2017/07/15

syaori

65
あの奇妙で幻想的な冒険譚は何だったのでしょう。漆黒の森、一本足や無頭人の街、ロック鳥。物語は円を描いて最初に戻りバウドリーノは去ってしまう。ニケタスは彼の歴史に意味を与えずバウドリーノは消えてしまう。賢者は問う、「本当だと信じたのですか?」 でも、聖杯、聖遺物、アレッサンドリア、彼は幾度も信仰が空想を「現実のものへ変え」ることを語ってきたのではなかったか。だから私は彼が情熱的に語った旅の意味を考えるのかもしれません。「意味は他人があとで勝手に考えるもの」、その言葉の後ろに作者の笑みを見るように思いながら。2019/04/26

ころこ

43
物語の枠は単純だが、要所でロマンが裏切られる。ゾシモスが持っている聖遺物を追って旅を続ける。どこに行くか、自ら読み解き判断して進むべき道を決めるのは意外と難しいことだが、明らかに問題の誰かを追うというのはた易い。読者は途中で訳の分からないことが書いてあったとしても、何をしているのか大枠で理解しており、途中から追いつくことができる。読者と物語の関係が、追う者と追われる者の物語の中に取り込まれているようだ。ヒュパテイアと出会い、真実の愛を発見する。コランドリーナとの関係を娘や妹に持つ感情と振り返り、ベアトリス2025/03/08

やいっち

36
この手の、冒険ロマンもの、ファンタジーものは、好き嫌いが分かれるだろう。小生の好みではなかった。ハリポタも一切、受け付けなかったし。そういうロマン心は、数十年の昔、喪失してしまった。  自分の貧しい心を自覚させられただけ。読み切るのが苦痛だった。2018/12/17

ヘラジカ

31
いよいよバウドリーノは伝説の王国を目指し仲間たちと旅立つ。そして物語は上巻とは打って変わって幻想小説の様相を呈し始める。まるでアルゴナウタイやオデュッセイアのように数々の怪物や異形の人々が登場するのだ。エーコは神話や伝説を現代に復活させたと言っても過言ではないだろう。冒険あり、戦争あり、ミステリーあり、もちろんロマンスありの第一級エンターテイメント。語り・騙りの力を存分に堪能し、最高に楽しい時間を過ごせた。(2017・28)2017/04/20

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