ちとせ

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ちとせ

  • 著者名:高野知宙
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 祥伝社(2022/11発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/28)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784396636357

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内容説明

【第3回京都文学賞〈中高生部門〉最優秀賞受賞作】

京の街は、夢の見方を教えてくれる――
明治五年、博覧会の開催に沸く京。故郷丹後で天然痘にかかり失明の不安を抱えた少女ちとせは、鴨川でひとり三味線を弾いていた。
素朴な調べに声をかけてきた俥屋の跡取り藤之助に誘われ、見知らぬ街をめぐるちとせ。閉じてゆく視界の中で懸命に焼き付ける、折々の風景、都の人々。
一心に弾く三味の音は、やがて新たな光となり……。
揺れ動く少女の葛藤と成長を、17歳の新星がみずみずしく繊細な筆致で描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

205
高校生直木賞に参加していた現役女子高校生が書いた第3回京都文学賞中高生部門最優秀賞受賞作ということで読みました。本作は、明治京都三味線青春恋愛譚の秀作でした。高校生が書いたと思えない完成度の高さ瑞々しさです。 主人公のちとせが、非常に魅力的、三味線の音色が聴こえてきそうです♪ https://www.sun.s-book.net/slib/slib_detail?isbn=9784396636357 https://www.shibushibu.jp/news/topic_20221111.html 2022/12/20

ジュン

54
舞台は明治時代の京都。天皇さんの都だった京都が維新を経て新しい時代の波が押し寄せる中、天然痘で徐々に目が見えなくなり、いつかは失明する運命のちとせと、ちとせの演奏する三味線の音に惹かれて仲良くなった俥屋の跡取り息子の藤之助を中心に物語は進む。自分まで同じ情景を見ているかの様に感じるほど瑞々しい小説だった。ちとせの運命にも負けない明るさ、自らの音を探し続ける強い意志に魅力を感じます。この語彙が豊かで完成度の高い小説を神奈川県在住の高校生が書いたとは!凄い才能持った高校生作家の登場に驚きを隠せません‼️2023/10/22

もぐもぐ

54
読み終わってから著者が高校生と知ってとても驚きました。落ち着いた文章と、登場人物たちの瑞々しい描写が素晴らしい。疱瘡を患い、やがて失明する運命にある14歳のちとせが、将来自活するために京都で三味線修行をする。不安や葛藤の中、様々な人との出会いを通して大きく成長していくちとせの姿がとても力強かった。菊の想いや座頭とのやりとり、話の深みと表現力に感服です。今年一番びっくりな本かも。2023/07/05

森の三時

43
いろんな音がする、風の通る文章、そんな気がしました。やがて目の光を失うことがわかっていて、心の光を失わずにいることは容易いことではない。変わりゆく京の街も人の一生懸命な姿も、心に焼き付けて、明日も三味線を奏でる。良い読書となりました。2023/10/14

らび

41
明治初期の京都、疱瘡に掛かり近い将来失明する未来が待っている14歳の少女ちとせ。食べていくためではなく自分の三味線を聴いてほしい、その葛藤が良く書かれてます。お菊や藤之助、稔らと出会いが三味線の腕とともに心の成長と光を無くすその時を悲観せず迎えられる心構えに強さを感じました。背伸びせず少女らしさを残しながらきっと千都世としてその音で人々を魅了していくことでしょう。若干17歳とは思えない落ち着いた筆致に期待が高まります。2022/12/13

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