内容説明
強迫症は本人の生活がとても苦しくなり、また、家族や近くにいる人が巻き込まれてしまうことも多い。本書では、さまざまな強迫症のタイプを提示しているので、困っている人にとっては自分に合ったケースを見つけることができるだろう。また、治療についても「ひたすら我慢する」「嫌なことをする」といった誤解のない理解を目指し、臨床現場でよく聞かれるQ&Aも盛り込みながら家族対応についても詳細に記載している。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソーシャ
4
強迫症の認知行動療法のエキスパートが、強迫症という病気やそれに対する心理療法の考え方を一般の人にもわかりやすく解説した本。治療にあたって疑問を抱くところや、誤解しがちなところについて丁寧に解説していて、具体的にどのような介入を行っているかまで書いてあるとても親切な本です。ただ、「人を殺してしまうかもしれない」という強迫観念を持っている人に対する介入で、包丁を持って街に出てもらうというのは職務質問されたときとかに困るのではないかという気が・・・2022/11/27
ちー
0
曝露とはひたすら嫌な事をするのではない。心理教育と行動実験(心配事の確率を書き出して検証する)でも改善可能。洗浄強迫、確認―、整理整頓―、想像型―、いずれも些細なきっかけから習慣化、過敏化し、対象や行為が広がり、回避に至る。頭の中の確認も強迫行為。曖昧さ不耐性など6つの考え方の癖。曝露の目的は耐える力を身につけることで日常生活にない課題を設定。不安階層表は点数を下からでなくランダム実施が効果大!再学習のために予測を書き出し、効果を弱める気ぞらしや完全信号を書き出しておく。時間より回数をこなす。家族対応重要2023/03/23