内容説明
20代の女社長が率いる北条葬儀社には、ある「変わった」一面があった
喧嘩別れした父の遺言、火葬を嫌がる遺族、子どもの遺体が霊安室で消失……社員わずか4名の葬儀社は故人の“謎”を解明できるのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
toshi
79
2012年の連作短編集。以前読んだ「キョウカンカク」がまあまあ面白かったので、この本を手に取りました。葬儀社が解決する日常ミステリーといった塩梅で、中盤まではあの米澤穂信氏のようなコージーな雰囲気を漂わせます。しかし本書が凄いのはここから。最後の短編で全てを引っくり返す展開が待ち受けており、度肝を抜かれました。前半は全て伏線だったのか、と驚愕しました。天祢氏の他の作品も俄然読んでみたくなりました。2025/05/08
sayuri
69
北条葬儀社を舞台にした五話収録の連作短編集。癖の強い社員達が、故人が遺した謎を解明していくミステリー。一話完結ごとに真相が明らかになりスッキリとした気持ちで読み進めていくと最終話で衝撃的な展開が待ち受ける。社員の不審死?犯人は誰?それまで見ていた景色は一変。社員達の印象はガラリと覆され何の疑いも持っていなかった自分の甘さに気付かされる。二転三転からの犯人の正体判明。そして犯行の理由に驚愕。葬儀の在り方なんぞを考えながら読んでいたらとんでもなかった。『ざらり』とした結末だが、これぞ大どんでん返し。やられた。2023/02/17
がらくたどん
64
少年犯罪の真実を「想像力」で読み解くシリーズの主人公仲田蛍が魅力的だったので単発作品も読んでみたくて。10年前の本格ミステリ大賞候補作を文庫化を経ての加筆修正再文庫化作。20代の社長が率いる「北条葬儀社」の社員は万能関西キャラおじさん・寡黙なカツラ疑惑職人・案外苦労人現代っ子新人と少数精鋭個性的。次男を喪主に・火葬NG・葬儀をやり直したい。日々持ち込まれる「クセツヨ」葬儀を時に衝突しつつチームワークで乗り切っていく。若社長の志、新人君の成長。ああ爽快なお仕事小説♪からの「ざらり」で、おっとそう来るか~怖!2024/03/17
カブ
48
北条葬儀社を舞台に、個性的な社員たちが一癖ある葬儀を仕切っていく、連作短編集。物語ひとつひとつが面白く、テンポよく読める。シリーズになったらいいなぁと思っていたら、想像を超えた結末でびっくり。2022/11/24
坂城 弥生
45
色んなタイプのお葬式に関わる葬儀屋さんの連作短編集。2023/05/24
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