内容説明
自己制御の能力の発達の仕方や、自己制御に問題を抱えた子どもや大人への支援について、最先端の研究を行っている研究者たちが解説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
るい
2
自己抑制について書かれた専門書としては、非常に読みやすかった。教室には、必ず自己制御の難しい生徒がいる。「思い通りにならないと手が出る」「気持ちの切り替えに時間がかかる」「全体の指示どおりに動けない」「ケアレスミスが多い」といったことの原因が、なぜ起こるのか、子どもの発達段階に応じて、脳の機能と共に解説されている。幼児期から壮年期以降まで、段階に応じて網羅されているので、メカニズムがわかりやすい。支援策も書かれているので、さっそく教室で生かそうと思う。2019/01/30
じゃがたろう
1
神経学的メカニズムが散りばめられていて難しく感じる読者もいるかもしれないが、とても興味深い内容だった。多くの知見がまとめられている。自己制御能力と学力との間に一定程度の関連があるのはうっすらとわかっていたけど、衝撃的な結果でもある。悲しいというか残酷というか。青年期には情動的な制御能力が一時的に低下すること、朝起きにくいのかもしれないこと等、都市伝説的に言われていることが科学的に立証されるのは嬉しいようで悲しくもある。2023/06/04