内容説明
ダーウィンはいった、「進化はゆっくり起こる」
だが、人間によって進化は急速に起こっている!
過去30億年、地球上の生命は自然の力によって形成されてきた。進化はゆっくりとしか起こらず、種は数千年にわたる自然淘汰でつくられた。数十万年前に「ホモ・サピエンス」が出現したことで、地球の自然史は突如として終わりを告げた。 私たちが生きる現代は、私たちの行動がすべての生命と絡み合い、ポスト自然の段階にある。野生動物は家畜化され、凶暴なオオカミはヒトの手をなめるイヌになった。ニワトリ (ブロイラー)は地球上で一番個体数の多い鳥になり、クローン馬でポロを競う。 気候変動は、ヒトや動植物にも多大な影響を与えている。ヒトの存在が、ある種の動物の進化を急速に進化させていることがわかってきた。勝手気ままに破壊を続けるヒトもいれ ば、一方で絶滅しかけの動物を救おうとする ヒトもいる。 進化の歴史から、遺伝子編集の技術にも言及 し、環境を破壊し続けた私たちヒトの責任を問う。明るい未来を子どもたちに引き継ぐために、私たちにできることとは・・・
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
70
昨年の夏に刊行されていたが、先月書店で発見し即入手。「私たち人間が,ほかの生物の進化速度を増大させているというショッキングな事実を,(中略)さまざまな事例を取り上げて紹介」し、「未来に向けてこれからどう行動すべきか考えさせられ」るという本。2022/10/29
zoe
19
人間と動物の生活圏が交わってから、カロリーや蛋白源として、あるいは慰めなど、利益をもたらすとの理由で、動植物は改変されてきた。肉や毛の改変。一方、環境や密猟の淘汰圧によって、色の変化、翼や牙の小型化。変化の速さは化石予想より100万倍速いことがあり得る。交雑はネアンデルタールと人、シロクマとグリズリーなどの間で起こってきた。進化の系統樹は枝分かれだけでなく、先に交じりえる。絶滅危惧のある種を保存する。リワイルド。エピジェネティックなストレス負荷条件での選抜。クローン技術。今は遺伝子操作もできる。2021/11/13
スプリント
12
進化はある日突然始まるのではなく徐々に変わっていくのだということ、その進化スピードを人類が介在することで加速させているのではないかということ。2023/12/17
jackbdc
12
人間活動が動物の生命進化へ及ぼす影響と将来への責任の重さを考察する。金持ち用の狩猟業など批判的視点を抱くものから医療用動物実験など許容範囲内と感じるものまで広範囲に紹介される。通読の意義は人間の行為の是非を語るのではなく、先ずは事実を捉える事に置くので良いのだろうと思った。印象に残った点3つ、1.ゲノム編集:クリスパー・キャス9の発明の期待の大きさの裏返しとして不安も一杯。2.家畜の歴史:選択交配による果実の偉大さの裏に目を背けたくなる事実の蓄積あり。3.グリズリー:一部で北極グマとの混血化が進行中。2021/11/12
乱読家 護る会支持!
7
チワワとセンドバーナードなど、大きさも形も違くイヌたちは、どうやって出来たのだろう? 野菜は、メチャクチャ種類が豊富だけど、自然の原理では生き残れない。どうして生まれたのか?。。。 一部の生き物は、長い時間をかけた遺伝子操作により家畜化していきました。 そして、家畜化した生き物たちは、その時代時代のニーズによって多様化してきました。 今、遺伝子のゲノム編集をして生まれた植物は危ないとか、生物多様性を守ろうとか、環境問題化していますが、、、これは今始まった環境問題なのだろうか?との疑問も湧いてきますね。2022/05/12
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