内容説明
この出会いは偶然か必然か――
管轄内で連続通り魔事件が起き、連日働きづめで疲労困憊の刑事の霧嶋秀一。
休憩時間に公園でパンを食べていると、近くでカラスたちがエサの取り合いをしていた。
エサの取り合いに負けた小さいカラスを不憫に思い持ってたパンをひと欠片投げ与えると、カラスがお礼を言ったのだった!?
疲れて幻聴が聞こえたと思った霧嶋は次の休みは病院に行こうと決心し、何事もなかったかのように仕事に戻る。
その夜、新たな通り魔事件が起き、霧嶋が現場検証を行っていると「ここは殺された場所じゃない」という全身真っ黒な服を着た不思議な青年が現れ…?
一年前に罪を犯し罰を与えられた死神と一年前に妻を亡くした刑事が事件を解決していく異能力ミステリー。
CONTENTS
file.1 死神の気まぐれ
file.2 死神の取引
file.3 死神の捜し物
file.4 死神の罪
■著者
植原翠(うえはら・すい)
動物と植物を愛する自由人。2016年12月に小説投稿サイト「エブリスタ」の大人気作の書籍化「喫茶『猫の木』物語。~不思議な猫マスターの癒しの一杯~」でデビューし、好評を博した。 続刊に「喫茶『猫の木』の日常。~猫マスターと初恋レモネード~」「喫茶『猫の木』の秘密。~猫マスターの思い出アップルパイ~」、ほかにも「運命屋~幸せの代償は過去の思い出~」「焼きたてパン工房プティラパン~僕とウサギのアップルデニッシュ~」(小社)、「おまわりさんと招き猫」(マイクロマガジン社)、「神様の身代金」(ポプラ社)がある。
■イラスト
煮たか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
58
今日はいい本に2冊も出会えました。ゴミの日になると鴉がやって来てきますが、ここに登場の鴉、元は死神で罪を犯し罰を受け、日中は烏に夜は人の姿に。それに対する霧嶋さんは働きづめで疲労困憊の刑事。公園デビューじゃないが一人と一羽が出会って鴉が言葉発したことにより・・犯人捜しにご協力を願い、配当は美味しい食事と。BLとは全く関係ないです!。男性でも女性でも料理が出来るって最高の技ですよね。胃袋を掴めって昔からいいますもの。奥さんを亡くしている霧嶋さん、犯人はまさか!。続きがあれば読みたい。軽いけど購入も有りかな2023/01/10
hirune
43
【Kindle】掟破りの罪で日中はカラスの姿にされている死神ラスカと刑事の霧島が成り行きで事件解決に協力する。カラス姿のラスカ可愛いです♡霧島のラスカツヤツヤ化計画、最高ですね😃あちこちに散りばめられた伏線を回収して意外な繋がりが暴かれていき最後にスッキリと解決しました。だからと言って死んだ人は帰ってこないけど、霧島もラスカも闇落ちしなくて良かった。。2023/06/05
オセロ
32
連日働きづめで疲労困憊の刑事・霧島秀一。そんな秀一が気まぐれでカラスにパンのカケラをカラスにあげたところ、その正体はカラスに擬態した死神のラスカで…。奇妙な出会いから始まる死神のラスカと刑事の秀一の異能ミステリー。 ラスカにしか見えない残留思念をヒントに数々の事件を解決していくうちに育まれる友情や、秀一の心残りを晴らす為にラスカがこっそり行動する優しさにはグッとくるものがありました。 あとがきでミステリーを目指したキャラ文芸と謳っているだけあって、読みやすくオススメの作品です。2022/10/29
悠
27
懲罰で日中カラスの姿で生活しなければならない死神のラスカ。新婚半年で最愛の妻を亡くした料理上手な刑事霧島秀一。昼休憩の公園でボサボサの毛並みのカラスにパン🍞の欠片をあげた…話せるカラスの死神と若手刑事の事件の謎時が始まる。 面白かった。死神はなくなった人の残留思念をあの世に送るのが仕事?殺して魂抜くんじゃないのね笑 すごく優しいカラスです 霧島刑事は料理上手で優しげでイケメン。楽しく読めました。続編あったらよみたいな!2024/05/17
うさっち
21
刑事の霧嶋はカラスの姿にされた死神ラスカの力を借りて事件を解決していく。死神なのにあっさり人間に胃袋をつかまれたり、他の鳥から証言をもらったりと面白かったです。2023/07/09