新潮新書<br> プリズン・ドクター(新潮新書)

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新潮新書
プリズン・ドクター(新潮新書)

  • 著者名:おおたわ史絵【著】
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 新潮社(2022/11発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/28)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106109751

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内容説明

母親が望む父親と同じ道に進んだ女性医師は、刑務所のお医者さんになって「天職」を見出した。〈文身〉〈傷痕〉〈玉入れ〉など、受刑者カルテには独特の項目はあるけれど、そこには切実に治療を必要とする人たちがおり、純粋に医療と向き合える環境があったからだ。薬物依存症だった母との関係に思いを馳せ、医師人生を振り返りつつ、受刑者たちの健康と矯正教育の改善のために奮闘する日々を綴る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ma-bo

89
TVのコメンテーター等で芸能活動もされている医師おおたわ史絵さんは、2018年頃から刑務所内の受刑者への医療(矯正局医師というらしい)を行っている。語りかけるような文章で、分かりやすく読みやすかった。医師の目線での刑務所だからこその特別な事(刑務所あるある的な内容)を軽妙なタッチで描かれている内容と、現場での問題点・受刑者の実情等シリアスな内容もあり勉強になりました。2023/02/01

あらた

65
一般人が目にしない塀の中の面々を医療官の目からわかりやすく教えてくれた。ところどころクスリと笑える表現もあってあっという間に読めてしまった。著者はとても優しい人なんだろうなと思う。 笑いの健康体操にはとても興味が湧いた。2024/07/07

ぱるる

64
とても興味深い内容でした。テレビなどでも活躍されている著者は紆余曲折を経て今は刑務所のドクターをされている。依存症の母親に苦しめられたことに起因しているのかもしれない。犯罪者のいろいろな事例をもとにそうなるにはどうしようもない訳があることを教えてくれている。色々な救済システムからこぼれ落ちてブラックホールに落ちてしまった人々なのだ。社会のシステムを変えるのは並大抵のことではないかもしれないけど少しでも多くの人がこの事実を知り、社会のシステムが少しでもいい方向に向かえばいいな思う。2023/02/28

GAKU

59
一時コメンテーター等でTVでもよく拝見していた、おおたわ先生。5年ほど前から法務省矯正局医師(プリズンドクター)に就かれていた事は、全く知りませんでした。プリズンドクターになる経緯から、塀の中の診察室での色々なエピソードを面白おかしく読むことが出来ました。また随所に囚人でも分け隔てなく、医師として愛情を持って治療にあたっているおおたわ先生に、非常に好感を持ちました。 2023/04/28

ノンケ女医長

55
開業医を父親に持つ、著者。「少し大事な話を聞いていただけるだろうか」(133頁)と、読み手に断りを得て、実母が薬物依存症だったことを告解している。今作では、その母親の言動は控えめな表現となっているが、使用薬品等を考えると著者の養育環境は相当に過酷なものであったと考えられる。華やかな経歴ののちに刑務所の医師を選択した理由も頷けるような気がするし、触法行為で収監された人々との対話は、今後彼女がさらに躍進するためには重要なものになるんだろうなと思えた。おおたわ先生が慢性的に抱える空虚感を、私は心配する。2022/12/31

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