筑摩選書<br> 入門講義 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』

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筑摩選書
入門講義 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』

  • 著者名:大谷弘【著者】
  • 価格 ¥1,705(本体¥1,550)
  • 筑摩書房(2022/10発売)
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  • ポイント 450pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480017574

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内容説明

哲学の役割は物事を丸ごと説明するテーゼを提示することではない。ウィトゲンシュタインはぼやけた物の見方を論理的に明確化し、世界や人生のディテイルから目を逸らさぬようにと、私たちをガイドする──。20世紀最大の哲学書『論理哲学論考』とはどのような本なのか。独特の概念を一つずつ押さえ、難解かつ複雑に枝分かれした『論考』の議論をわかりやすく読み解くとともに、世界的な解釈論争にも分け入り、後期哲学への連続性も視野に、ウィトゲンシュタインの思考を生き生きと描き出す。

目次

凡例
講義への招待
第1講 『論理哲学論考』とはどのような本なのか
1 『論理哲学論考』とウィトゲンシュタイン
2 序文を読む
3 『論理哲学論考』の概要
4 『論理哲学論考』は全体として何をやっているのか
第1講のまとめ
第2講 世界、事実、事態、対象──形而上学か端的なナンセンスか
1 世界は事実の総体であり、ものの総体ではない
2 事実、事態、対象
3 『論理哲学論考』冒頭はどう読まれるべきなのか
第2講のまとめ
第3講 写像理論
1 像
2 事実の論理像が思考である
3 思考は命題において知覚可能な形で表される
4 言語についての写像理論
5 像を像たらしめるものは何か
6 写像理論は何についての理論なのか
第3講のまとめ
質疑応答1
第4講 記号、シンボル、ナンセンス
1 『論理哲学論考』と言語論的転回
2 文脈原理
3 記号とシンボル
4 哲学とナンセンス
5 ナンセンスとは何か
第4講のまとめ
第5講 記号言語と形而上学
1 記号言語について
2 形式的概念
3 名とは何か
4 要素命題
5 記号言語と形而上学
6 ナンセンスとしての形而上学
第5講のまとめ
第6講 言語と論理
1 すべての真な要素命題の列挙によって、世界は完全に記述される
2 要素命題の真理可能性と複合命題
3 トートロジーと矛盾
4 論理的帰結と論理的推論
5 『論理哲学論考』と論理
第6講のまとめ
第7講 真理操作、量化子、独我論
1 真理関数と真理操作
2 科学と論理学
3 操作Nと命題の一般形式
4 量化子
5 独我論とラッセル批判
6 ウィトゲンシュタインは独我論者なのか
第7講のまとめ
質疑応答2
第8講 論理学、数学、自然科学
1 命題の一般形式から外れる言葉たち
2 論理学の命題はトートロジーである
3 数学の命題は等式であり、それゆえ疑似命題である
4 帰納法則
5 因果法則
6 自然法則
7 『論理哲学論考』と言語使用の多様性
第8講のまとめ
第9講 倫理に関わる言葉たち
1 事実と価値
2 それゆえ倫理学の命題も存在しえない
3 倫理的言語使用
4 ガイドとしての倫理
5 意志、幸福、死
6 『論理哲学論考』の倫理学
第9講のまとめ
第10講 ガイドとしての『論理哲学論考』
1 形而上学的解釈と決然とした解釈の批判
2 ガイドとしての『論理哲学論考』
3 唯一厳格に正しい哲学の方法
4 ナンセンス再訪
5 『論理哲学論考』と理論
6 対象と名
7 要素命題の相互独立性
8 語りえぬものについては、沈黙せねばならない
第10講のまとめ
第11講 哲学は学説ではなく、活動である
1 後期ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』批判
2 言語ゲームと生活
3 ウィトゲンシュタイン哲学の連続性と断絶
4 「明確化の哲学」としてのウィトゲンシュタイン哲学
第11講のまとめ
質疑応答3
読書案内
あとがき
参考文献
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buuupuuu

11
とても分かりやすく読みやすい。ウィトゲンシュタインは『論考』で、言葉の意味を、それが事態の像であるということによって説明し、形而上学な問いをナンセンスとしてしりぞけた。ときに神秘的に捉えられがちな独我論についての言説にも、本書では明快な解釈がなされている。難しいのは、『論考』の説明に従うと『論考』それ自体がナンセンスになってしまうことである。このことをどう解釈するかという問題に、本書は特に力を入れて挑戦している。著者の解釈では、『論考』は、対話の場面で形而上学的問いをどう解消するかのガイドなのだという。2022/11/22

ああああああああああああ

1
1周目おわり。 超越論がどういう立場でどう克服されたのかを読みたくて、まずは筋を流し読み。 結局は克服できていない様子だった。細かい論理はまだ追えてないので2週目以降で頑張る。 集中力MAXで読んでるときに無駄な小話がちょいちょい入ってくるのがBAD。学生との質疑応答みたいなコーナーで、学生の質問レベルまで自分の理解を修正できたし、それに対する回答も頭にはちょっと入った気がする。 論理をちゃんと追わないとついていけなくなるので、正月ボケの頭にはちょっとキツかった。2023/01/03

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