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内容説明
親と子の絆に迫る超重量人間臨終絵巻。
三上義明、55歳。娘が巣立ち、老いを実感する中で、亡き父に思いを馳せる様になった。義明の父・義雄は今から23年前、突然孤独死した。契約社員としてつましく生きる義明に振って降りた最初の大きな試練。父を野辺送りする時、義明の胸に様々な思いが去来する。人間ドラマの名手・山本おさむが紡ぐ、親と子の絆に迫る究極の人間臨終絵巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
30
突然の父の訃報に数年ぶりに故郷へ帰る主人公。孤独死だったという父を野辺送りしながら、息子は父の人生を振り返る。酒に溺れ、母に暴力を振るう記憶の中の父の姿は、やがてそこから逃げ出し、両親を見捨てた自身の姿を映していく。「悲しみや悔恨を伴わない気持ちで親と子を語れる人がどれほどいるのだろうか…」父を亡くし、父を焼いて、初めて父を理解できるとしたら、親子とはなんと哀しい関係なのだろう。(つづく)2023/03/25
ちょん
18
薦められて読みました。孤独死したお父さんを火葬場で焼くまでのお話。読んでゾッとしたのが、自分の父母の歴史を全然知らないなということ。自分との思い出は一つ一つあるけれど、どんな人生を歩んできた人たちだったのかとか全然知らないことに衝撃。もっといっぱい話そう💦2023/08/03
JACK
12
◎ 老いた貧しい両親の死を描く臨終絵巻。主人公は酒に溺れて母に暴力を振るう父から逃れ、都会で就職する。やがて母は病気で亡くなり、そして父が亡くなったと連絡を受けるのだが、数年ぶりに実家に帰った主人公が見たのは壮絶な風景だった…。父の暴力にさらされる母を主人公が庇う重苦しい展開に息苦しくなります。長い間に積み上げられた父への怒りと、困窮した父を助けずに放置してきた罪悪感。赦しとほんの僅かな希望に泣かされました。2022/12/05
イチイ
10
大学進学とともに娘の子育てに一区切りをつけた東北出身で埼玉県に暮らす男性が、23年前に亡くなり遺骨を天袋に入れたままにしていた父親の死に際を振り返るという老いと別れを描いた漫画。孤独死で腐敗していた父親の遺体、酒に依存した父親とその暴力に苦しむ母親、ふたりを見捨てて東京へ行った塊根と、重く暗く苦しい主人公の半生を描きながら、ついに遺骨を埋葬し自らも往く場所を見出したことでいくらかの解放が得られていく様を描いている。葬儀の描写が丁寧で細やかだが、間違っているとしか思えないところもあって残念な感じもあった。2022/12/07
URI(病気養生
2
やっぱりすごいな山本おさむ 今、実家とのトラブル抱えてるので(ここまでひどくはないが)我が事のように読んでしまった2024/03/09