内容説明
山岳小説の名手が挑むジュブナイル冒険小説。
海辺の町で暮らす三浦紫郎は、早くに両親を海難事故で亡くした小学6年生。大潮の日に、ある岩に耳を近づけると、誰かがつぶやくような不思議な音が聞こえるので、紫郎は「つぶやき岩」と名付けていた。
ある大潮の日、いつものように岩のつぶやきを聞いていると、岬の断崖に黒い顔をした老人が立っているのを見つけた。祖父によると、戦時中、岬には地下要塞が掘られていて、大量の金塊が隠されているという噂があり、それを探す“金塊亡者”が時折出没するらしい。
紫郎は担任の小林恵子やその弟・晴雄の協力を得て岬の秘密を探ろうとするが、その矢先に晴雄が殺されかけ、恵子の自宅が荒らされる。さらに紫郎自身も、何者かに命を狙われてしまう。
じつは、岩がつぶやく構造にこそ岬の秘密を解き明かす鍵があるのだが、はたして紫郎は真実に迫ることができるのか――。NHKでドラマ化もされたジュブナイル冒険小説の名作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たつや
6
山岳小説のイメージが強い新田次郎のコーナーでふと、目に止まり、借りた。凄く面白かったです。ほぼ、児童小説と呼んで良いでしょう。三浦半島を舞台にした、冒険譚。中島京子さんの解説を読むと、色々な作家さんが書いたシリーズらしいので、あれば読みたいが、2025/02/04
ろし
6
面白かった。 海が大好きな小学校六年生の紫郎。岸壁に立つ老人の幽霊の謎の究明の為に大人の協力を得て冒険をする。老人ばっかりの登場人物に担任の恵子先生と弟の晴雄がストーリーに花を添えていい味出してます。 自分も小学生に戻ってワクワクして楽しかった。2022/11/09
ハナさん*
1
2012年6月1日発行の新潮文庫版。市図。文庫コーナーで見かけ、懐かしくて手に取った。「少年ドラマシリーズ」の一作だったものの原作。原著は新潮少年文庫の一冊として、1972年に刊行。私は少年ドラマシリーズは好きだったが、本作はSFでないため、ほとんど見なかった。だが本作は妙に評価が高い上、新田次郎が原作を書いたと知って、興味が湧いた。ということで、今回読んでみて初めて、内容をキチンと知ったわけだが。戦争の傷跡が生々しく残っていた時代を舞台にした、正統派ジュブナイルという印象。登場人物の言葉遣いが、やたらに2024/12/31
あまたあるほし
0
日本軍、もっとちゃんと隠せ。2024/02/16
bluesunset
0
新田次郎唯一のジュブナイル小説。 可もなく不可もなくといった感じ……。
-
- 電子書籍
- 淫蜂島【フルカラー】【タテヨミ】(30…
-
- 電子書籍
- 自炊料理王【タテヨミ】第6話 picc…
-
- 電子書籍
- ニューズウィーク日本版 2022年 5…
-
- 電子書籍
- 十億のアレ。~吉原いちの花魁~ 27
-
- 電子書籍
- 放課後のグランギニョル~チャイムが鳴る…