内容説明
日本最大の辞書「日本国語大辞典」編集者はまだまだ悩んでいる!
言葉の謎はさらに深まる!
齋藤孝さん推薦!
そんたく【忖度】[名]
「忖」も「度」もはかるという意味。他人の心を推し量ることで「なにか配慮をする」の意味はない。
しんしゃく【斟酌】
配慮までする意味なら「忖度」でなく、「斟酌」の方がしっくりする。この語「手加減する」と意味は変化し続け、今、忖度で起きている現象が斟酌でも起きている。
うんぬん【云々】[名]
「でんでん」と読んだ首相はかなり高度な誤読をしている。
ちちくる【乳繰る】[名]
「乳繰る」と書くのは当て字、本当の語源は…。
けいたいでんわ【携帯電話】[名]
なんと明治18年の新聞記事に登場している。「海軍省にて携帯電話数十個を製造になる由にて…」。
じくじ【忸怩】[形動タリ]
恥じる意だが、自らを恥じる意だが、国会議事録検索システムでみると恥じてない議員が多い。
めど【目処・目途】
「めどが立つ」の「メド」はマメ科の植物。
だらしない[形][文]だらしな・し[ク]
「しだらない」の言い違えから生まれた。「あらたし」→「あたらしい(新しい)」「さんざか」→「さざんか(山茶花)も…。
ごねる[動ナ下一]
意味は江戸時代には「死ぬ」だった。「不平を言う」は昭和以降。
まけずぎらい【負けず嫌い】 [名・形動]
「負けないのが嫌い」=「勝ち嫌い」なの?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
127
これこそ読んでいく辞典であると思います。この本を書かれた方は日本最大の国語辞典である日本国語大辞典(全13巻)を長年にわたって担当してきた人だそうです。最近の用法や意味が変化している言葉などを200語近く収めていて解説してくれています。かなりきちんとした本で文化庁の調査なども引用されていて信頼できる本であると感じました。2016/04/02
いちろく
39
日本最大の辞書である日本国語大辞典(以下 日国)の編纂にも関わった著者が提示するコトバの世界。コトバは時の流れでも変化するけれど、辞書毎の取り扱いにも特徴があるな、と改めて。例えば、日国では誤用でも三省堂国語辞典では俗語扱いで載っているコトバもある。日国は良い意味で固いイメージがあるけれど、より一層強くなった。余談ですが、この手の本も好きで偶に読むけれど、その割に身につかず誤用が少なくないのが私の特徴。結局、何度も読めばよいという事で。2020/07/15
ヒラP@ehon.gohon
29
日ごろ自分が使っている言葉が、なんと不用意で不確かなものか、さいにんしきしました。 今どきの若者言葉についていけない自分が、同じように本来の日本語の意味合いを、取り違えて使ってきたことを痛感しました。2022/11/22
けんとまん1007
28
それにしても、辞書を編纂するとういうのは、想像を絶する世界だなあ~と実感。その深さ、広さだけでなく、時代とともに変化するということもある。それから、方言とか地域による違い、メデイアやネットの影響もある。この手のを何冊か読んでいるので、お馴染みのも多かったが、改めて、日本語の奥深さを感じられる。この本の改訂版が数年置きにでると面白いかもしれないなあ~。2016/06/16
Book・CaFe
19
【船を編む】【三浦しをん】さんの推薦‼︎と帯に書かれていたので購入。 小学館に入社して36年、日本最大の辞書【日本国語大辞典】13巻 第2版の編集に関わってきた著者。 意味が揺れている悩ましいことばのエピソード集。特に歴史的背景や古典などから引用されていることばの語源は興味深い。 意外と間違って理解していたことばが、多いことに気付かされた。 【爆笑】【蛇に◯◯まれた蛙】は辞書で再確認しても良いかも… 新しい辞書が欲しくなり、本屋に行く度に辞書を物色しているこの頃2020/06/23
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