雨の日が好きな人

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雨の日が好きな人

  • 著者名:佐藤まどか【著】/嶽まいこ【絵】
  • 価格 ¥1,265(本体¥1,150)
  • 講談社(2022/10発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 330pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065281178

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内容説明

──小学6年生の七海は、お母さんが再婚し、あたらしいお父さんとあたらしいおねえちゃんができて、大喜びした。でも、家族になるのは、そんなに簡単なことではなかった。会ったことのないおねえちゃんに嫉妬し、七海はもがく。

入院中のおねえちゃんは、泣き言を言わないし、弱音もはかず、まわりのことを気遣ってばかりだ。七海はだんだん自分が恥ずかしくなっていくが……。

小さいお姉ちゃんと新しいお父さんの間で、複雑な家庭の中で揺れる少女の心を描いた、うつのみや子ども賞&日本児童文学者協会章受賞作家の感涙小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

71
繊細な物語。小学6年生の少女が主人公。母親が再婚した相手には自分より年上の娘がいた。だが、この義姉となった少女は、生まれてからずっと病院に入院したまま。そして、何故か両親は彼女に会わせてくれない……。ぎくしゃくとしてしまう家族、友人。複雑な想いに揺れる少女の心情が丁寧な筆致で描かれます。そっと見守ってくれる友人たちの優しさがいい。最後まで読んで表紙の絵を見ると、温かな気持ちになります。2022/10/23

ぶんこ

42
母子二人暮らしだった七海に新しい家族ができた。2歳上の義姉は産まれた時から病院を出た事がない。そんな姉の面倒を見るために母も忙しくなり、七海はいつも自分で夕ご飯を作り、一人で食べる。不満を募らせる七海は、ある日親に内緒で姉の幸に会いに行く。幸の実母は既に亡くなり、父は不憫で甘やかす。母を取られたとやっかむ七海でしたが、幸と仲良くなっていき、思いやれる子となり成長していく。七海の幼馴染の亮介が、初詣で幸のためにお祈りしてくれる場面があり嬉しくかった。それが効いたのかずっと意識のなかった幸が目覚める。2022/11/12

昼夜

16
読んでドラマ「しずかちゃんとパパ」のさくら先生が生徒に「人のかわいそうはその人にしかわからない」って伝えるシーンを思い出したけれど、つい自分と比べてしまうし、突然できた家族と病気の義姉に対する蟠りはダブルだから主人公と同じ年齢だったら拗ねて自分の殻に閉じ篭もって拒否するだろうなと思った。なのでこれからの未来はこの表紙みたいにどんな天気になっても心は晴れてくれたらいいな。2022/11/21

雪丸 風人

13
母の再婚で、生まれてからずっと病院で暮らすという姉ができた小6女子が主人公です。会わせてもらえない姉のために構われることが減りモヤモヤしていた彼女でしたが、勝手に行った入院先で思ってもみない体験をするのでした。投げやりになっていた主人公が姉とのひそやかな交流のなかで成長し、ものの見方までガラリと変わっていくところが良かったですね。切なく感じたのはこんな心情でした。「ウソでも笑っていると、だんだん本当に気分が良くなってくる。小さいころから、そうやって嫌なことを乗り越えてきた」(対象年齢は11歳半以上かな?)2022/10/21

spatz

13
雨の日が好き・・・という話を聞いていくつか個人的に思い出すことがあり、自分のすぎし日の思い出がまず蘇ってきた。雨音を聞いているのが好きで雨が降ると嬉しくなる、という友達。陸上の大会で雨だと濡れるし戦意喪失する、という話をしていたら、そう?じゃあ雨の中走るのに慣れといたら雨降った日には絶対勝てるかもねーと笑ってた陸上部の男の子。雨が降って、ネガティブな気持ちになりそうになると、そういえばそんなこともあったな、あの人なら喜ぶかもな、と思うのだ。雨の日が好きな人ってどんな人なんだろうという問いとともに読み始めた2022/09/29

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