内容説明
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私たちはマンガのストーリーをどうやって理解しているのか? 絵は言語としてどのように働くのか? マンガを形づくる「ビジュアル言語」の理論を,米国の認知科学者兼コミック作家の著者が提唱。言語学,認知心理学,認知神経科学,比較文化学による検証を通じ,マンガ読解の仕組みのカギとなるビジュアル言語の構造を探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よしのひ
5
認知科学の視点からマンガを読み解くー留学生から日本のマンガがきっかけで日本に興味を持ったという話をよく聞くが、マンガの持つ効用や役割を考えたことがないことに気づき一読。またマンガを認知科学から読み解いて、授業に活用できないかどうかも心にあった。コミックと漫画の違いは何となく感じていたが、それを科学の視点から読み解き名前を付けていくのが面白いと思ったポイント。それに加えて中央オーストラリアのビジュアル言語と対比して考察していくのも知らない世界で面白い。今後新たな学問として研究が進んでいくことに期待したい。2020/08/12
コウみん
2
マンガ学の内容を応用し、マンガ論を語った一冊。 小田切先生に見せたら漫画を読むと脳がどう反応するかの話だと言われた。(;´∀`) 日本マンガを読むとどこかの脳が反応したり。アメコミとか海外マンガを理解するには良い一冊。 2021/02/21
原玉幸子
2
漫画を読まなくなったのは嗜好が変わったから? 漫画を読むと頭が疲れるのは何故? と、本書を選びました。「コミックや漫画それ自体は言語ではない。その本質は『ビジュアル言語』である」との解析は成程なぁでしたが、コマ割り・構造他やや退屈の中だるみな章には学術さを感じず、日米の漫画とコミックの違いは分かっても、私の疑問に答えては呉れませんでした。「国民意識や文化がその国の漫画を作るのではなく、スタイル継承の伝統がその文化圏の漫画を特性づける」は、驚愕程ではなくても気付きの首肯でした。(◎2020年・冬)2020/11/20
Ecriture
2
コミックとは何か。それまでの論者が絵と文字の組み合わせで説明しようと試みたのと対照的に、「ビジュアル言語」と「書字言語」を使って書かれるものとして論じた意欲作の邦訳がついに登場。日米比較、アボリジニの砂を使った物語まで分析する。2020/09/17
ニッポニテスは中州へ泳ぐ
1
☆=3.5/5 漫画は「ビジュアル言語」で構成されており、ビジュアル言語は言語学のタームによってその機能が分析できる。私たちが絵を描くとき、鑑賞する時、どちらも脳に貯蔵された形式的な構造(スキーマ)が用いられる。例えばスヌーピーが屋根で寝てるシーンは、作者にとってのビジュアル語彙の一つであり繰り返して登場する。専門用語で少々読み進みにくい箇所もあるが、全体的に充実した内容。 夏目房之助や四方田『漫画原論』好きな方はこちらも。2020/08/19
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