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内容説明
われわれが歴史を読むとき、一番大切な着眼点は、「歴史を動かすもの」は、物質なのか、それとも人間の精神なのか、という問題意識だと私は思います。そして日本の近代史とくに「明治」を考えるとき、これこそ最も重要な視点ではないかと思うのです。(「最終章」より) 著者は、日本近代史において明治という時代が「輝かしい」のは、いち早く西洋の合理主義、技術をわがものにし、日清、日露という大戦争に勝ち抜いて列強に肩を並べたからでなく、西洋文明の奔流にさらされる中で、本来の「日本のこころ」のあり方をつねに見つめ、「誠」を貫くことこそ、自らの持てる力を十分に発揮しうる道であり、それこそが己の生きる道だと信じた人間がリーダーたちだけでなく、庶民の間でも、次から次へと多数現われた時代だったところにあるという。本書にはそうした国際政治学者だからこそ見えてくる、日本の歴史を読み直す視点が、幕末・明治期を代表するリーダーを取り上げるなかで随所に提示されている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新父帰る
6
2022年10月刊。吉田松陰、岩倉具視、大久保利通、伊藤博文、桂太郎、児玉源太郎、小村寿太郎、乃木希典、以上の人物が取り上げられている。この中では桂太郎について詳しく知った。また、所謂、「乃木愚将論」が誤りだったことが丁寧に解説されてあり、認識を改めた。小村の外交官としての気力と胆力には感服した。このような人々が近代日本を牽引してくれたことは、日本にとって幸いである。反日教育を受けた、私の知人も明治維新の前後に活躍した人物だけは、嘘偽りなく褒めてくれる。改めて、これらの人々の偉大さに敬服する次第だ。2022/12/14
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