内容説明
転校まで三ヶ月とタイムリミットが迫ったある日、晃は葵たちと一足早い『卒業旅行』に行くことに。
学園祭以来、葵への想いを『恋』だと自覚していた晃は旅行中に葵との仲を進展させようと期待する。
山奥の温泉地で旅館に泊まり、温泉や雪まつり、クリスマスパーティーを楽しむいつものメンバー。
だが、ふとした瞬間に情緒不安定な様子を見せる葵を見て、晃は一抹の不安を覚えずにはいられない。
「思い出だけじゃ足りないの……」
笑顔の裏で複雑な感情が渦巻く中、やがて訪れる別れを前に二人が出した答えとは?
出会いと別れを繰り返す二人の恋物語、想いが交わる第四弾!
※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
学園祭以来、葵への想いを恋だと自覚し、転校まで三ヶ月とタイムリミットが迫った晃。葵たちと一緒に一足早い『卒業旅行』に行く第四弾。山奥の温泉地で旅館に泊まり、温泉や雪まつり、クリスマスパーティーを楽しむいつものメンバー。少しずつ互いに意識するようになってゆく葵との距離感があって、けれどその笑顔の裏でふとした瞬間に情緒不安定な様子を見せる葵がいて、そこに分かりやすいその場で解決するような簡単な解決方法はなかったですけど、それでもしっかりと向き合って一緒に乗り越えようとする二人のこれからを応援したくなりました。2022/09/14
紅葉
13
ついに主人公である晃が転校するまでの話が描かれる。卒業旅行やバレンタイン、クラスメイトとのお別れ会などついに本作も終わりなのかと寂しい気持ちになった。 ただ、次は遠距離恋愛編とのことでここからどのような展開になるのか期待。(正直、1年間も一人暮らしを許されていたのでそのまま卒業まで一人暮らしでも…と考えてしまいました)2022/12/23
ホシナーたかはし
13
葵だけではなく、晃にも問題があった四巻。うん、満足。これ以上は蛇足な気もします。2022/09/19
rotti619
12
前巻で葵の取り巻く問題が全て解決し、晃が転校するまで残り3ヶ月。思い出作りの為少し早めの卒業旅行やお泊りをしながら、2人の関係に一定の終止符が打たれる話。前巻ラストにある通り、晃としては今までの転校とは少し違うが思い残しのない状態となっているものの、葵の方は一見普段どおりだが…という流れで、今までの2人の持つ感情が依存か庇護欲か愛情なのかが問われていた。最終的にどうなったかは触れないが、きれいな終わり方となっている。かなりやりきった感があったので完結と思ったら続刊の模様で新展開が待っているらしい。2022/09/21
真白優樹
11
瑛士と泉のカップルと共にちょっと早めの卒業旅行へ向かう中、笑顔で別れる為に晃と葵がお互いに向き合う今巻。―――大切なのは涙ではなく笑顔、だからこそ今、その答えを。 庇護欲を超え恋が育つ、だがその庇護欲が依存を招く。最後の時間を早めに過ごす中、笑顔で別れる為にお互いの想いに向き合う巻であり、恋を認めながらも別れの為に前を向く、独特の寂しさと切なさがある巻である。成立した思いと、離れた距離。けれど今、同じ空の下で繋がっている。果たして距離の離れてしまった二人の今後の恋路とは。 次巻も勿論楽しみである。2022/09/19