内容説明
2050年、東京――先天的なバグ体質のせいで、高度に発達した超越現実(MR)社会の恩恵を受けられずにいる高校生・タイキは、ある事件をきっかけに、AIの美少女・リリィと同居していた。「また出たみたい、旧資料館の亡霊(ブレーメン)」失踪したMRペット、クラスメイトの不可解な自動ミュート、辿り着いた怪物(キラモン)の正体は、“心”――。タイキとリリィの凸凹タッグが渋谷の街を駆け回る、近未来青春バトル、始動!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
31
2050年の東京渋谷。先天的なバグ体質で、高度に発達した超越現実(MR)社会の恩恵を受けらない高校生・タイキと、超高度AIの美少女・リリィと旧資料館の亡霊に挑む近未来SF。学校内で囁かれる旧資料館の亡霊(ブレーメン)の噂、失踪したMRペット、クラスメイトの不可解な自動ミュート、辿り着いた怪物・キラモンの正体。バラバラに思えたぞれぞれの出来事が少しずつ繋がっていって、超越した存在であるリリィとタイキのコンビ、そして彼の幼馴染くるみやオタクMRゲーマー・アサトたちと解決してゆく展開はなかなか面白かったですね。2022/09/28
のれん
13
同時発売した同シリーズ小説が前日譚なら今作はVol.1といったところか。 作者が青春学園バトルもののお手本のような方なので、すんなりキャラがバトル描写が描けている。 だが、やはりロボチカのハック能力や、この世界の金融、政経、警察機構のシステム周りが分からないため、ロボチカしか動けないのが腑に落ちない(これは前日譚も思ったが)。 理想を押し付けあい人気者の少女になりたいだけの彼女の慟哭は良かったが、投げられた問への返答はちょっと逃げてた気がする。 シリーズ展開含め、世界観の説明をもう少しお願いしたいところ。2022/10/04
takka@ゲーム×読書
12
今作もすごく出来が良かった。今回は『ストライク・ザ・ブラッド』の作者三雲岳斗が文を担当。現実世界と虚構世界が重ね合わせのようになっているMR=超越世界という世界観の裏を見事にミステリーに組み込んでいるところが面白い。心身が不調になると自動ミュートで、これ以上の負荷を減らしたり、MRアバターで外見を自由に変化できる個性も尊重されている一見綺麗な社会の中の闇。それを抱え苦しむ人から生まれる慟哭とキラモン。誰もが納得する平和で平等な社会なんてないが、その中で抵抗する主人公たちの姿に共感。2022/10/29
ツバサ
10
SFと群像劇の作品を三雲岳斗先生が書くと知り、楽しみにしていましたが、かなり良かった。しっかり設定を駆使しつつも、合間に青春要素とバトルがあり、盛り上がりもあるので満足度が高いです。原作は正直知らないが、ノベライズとしてはかなり良い書き下ろしだと思いました。ブログにて→ https://wing31.hatenadiary.jp/entry/2022/09/28/2345002022/09/28
みどり
6
ここから始まる少年探偵団ならぬ<レベルロボチカ>の冒険っていう感じなのだね。 カナで見ると「レベル」がlevelかと思いきや、まさかのR始まりとは。2022/12/09