内容説明
さみしい時こそ、本を読もう――。文庫解説の名手が紹介する本の楽しみ方とは。活躍中の作家たちの傑作を読むと、同じ時代に生きていることが嬉しくなる。渾身のノンフィクションは、現実に向き合う力をくれる。太宰や三島など文豪の名作も、きっと身近に感じられる。励まし、教え、時に人生の指針も与えてくれる本に出会うための一冊。『読むよむ書く 迷い多き君のためのブックガイド』改題。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
neimu
46
斜め読み。残念ながらここに挙げられている書評の本を殆ど読んだことがないからだ。無論、数冊は懐かしくしみじみさせられるものもある。しかし、残念ながら誰が書評を書いていたのかその内容まで記憶には無い。一致したのは一冊だけ。それにしても、本にも作者にもある程度、いや、並々ならぬ思いが無ければ書けない。その、知的で冷静な熱意と、様々な尊敬、憧憬、洞察が入り交じった世界を覗き見し、感想を書くには畏れ多い感じもし、羨ましくも疚しくもあり、複雑な心境にさせられた。誠実な人柄の陰に見え隠れする貪欲さにも圧倒された。2023/11/22
Tanaka9999
13
2022(令和4)年発行、新潮社の新潮文庫。34編+1。恥ずかしながら知らない作家や、読んだことのない作家も多い。過去に栗本薫の解説集(『作者の肖像』だったと思う)を読んだが、栗本が自分に引き寄せ切って書いているのに対して、こちらは自分に引き寄せている個所も多いが、突き放す箇所もある、その突き放し方が絶妙だと思う。この本の目的は何作かでも元の本を読んでもらうことだと思われる。私も何作か読みたい本があった。2023/01/15
北刻堂
5
未読の、興味を感じる本を発掘できるかも、と思って読み始めたのだが、紹介している本がどんな本なのかがさっぱり分からないままに著者の印象が語られる。本の紹介であれば、その本の概要くらい説明があっても良かろうにと思うのだが・・・。 と思ったところで気がついたが、これ、ひょっとして文庫の巻末に書いた解説を集めたものなのかな? だとすれば、既にこの本を読んだ人が読むことを前提に書かれている訳で、改めて本の内容を紹介していないのもうなずける。というわけで、紹介している本を未読の方にはお勧めできない本です。2023/10/04
AnmitsuK (うろ覚えムーミン)
5
巻末解説を集めて一冊の本にできる、重松清の仕事の幅広さ。2023/03/31
いなとも
5
最後の坪内祐三さんの話が一番印象に残る。他にも読みたいなと思わせる作家さんがいくつか。2023/02/25