内容説明
私だけがのけ者にされ,みんなから悪く言われている…….そんな息苦しさを訴える声が多い.そう感じてしまうのはなぜか.また,こうした現象が日本社会で起きやすい背景とは.自身の経験や長年の臨床で得た深層心理学の世界観で,その仕組みを考察.悲劇に陥りがちな人生の台本を紡ぎ直し,自分らしく生きるためのヒントを説く.
目次
序 「ハブられる」とは
第1章 なぜハブるのか――同化と異化の生理
1 「違うもの」を無意識に排除してしまう原則
2 グループで働く同調圧力
3 吐き出す受け皿を求めて
第2章 排除する深層心理
1 集団を結びつける同類愛
2 いじめを行う心理には憎悪と愛情がある
3 みんなでやれば怖くない――無自覚・無責任の原則
4 憎悪と愛情はすでに家族内で始まっている
第3章 反射的に排除する心身
1 心は身体と連動している
2 心は消化器
3 心の中に異物を置けるように
第4章 日本語から考えてみる――多義的で曖昧な言語を使う心
1 不明瞭な言葉の使い分け
2 言葉の特質に慣れる
3 絶対がなく,全体が見えにくい
4 言葉は舞い散って,水に流されていく
第5章 異類を排除する物語を読む
1 異類と結婚する悲劇
2 外国の異類婚姻物語を読む
3 重要な役割を担うのは〈あなた〉
4 化け物の正体は何か
第6章 〈あなた〉との「つながり」――親子関係から考える
1 人間には裏がある
2 裏の「見にくさ」
3 異なる世界への橋渡し役としての〈あなた〉
第7章 人生を劇として見る――「心の台本」を紡ぎ直すために
1 人生という劇を生きる
2 悲劇としての「心の台本」を読み直してみる
3 人には「心の楽屋」が必要
第8章 心の構え方――自己を構造化する
1 「自分がない」から「私がいる」へ
2 三角関係から自己の本格的構造化が始まる
3 心の三角関係
4 自己矛盾と葛藤をどう生きるか
第9章 生き残る〈私〉が相手を変える
1 神のいない「人前劇場」
2 〈みんな〉に向き合うには準備期間が必要
3 「心の楽屋」を見つけるために
第10章 人生を渡す
1 自分を認める
2 〈私〉が人生物語を紡ぎ出す
3 〈私〉らしい人生物語を
さいごに 心の専門家へ
あとがき
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れい