内容説明
「僕の村は戦場だった」「惑星ソラリス」「ノスタルジア」…。映画監督タルコフスキーの8つの作品を取り上げ、映画の根底にある彼の意図を探り、作品に顕著な家族との関係性を読み解くとともに、表現技法等にも迫る。
目次
はじめに
第一章 物語の深淵
第二章 家族の投影
第三章 モチーフの躍動
第四章 核時代への視線
注
主な参考文献
年譜
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
A.T
27
Amazonで無料配信中のタルコフスキー監督映画「ノスタルジア」1983を見つつ、副読本として読んだ本。今まで映画館で何度も見ているのに、1度も通して見れたことがなく、いつも最初と最後のシーンだけ見てあとは寝ていたという映画。やっと今回は眠らずに見れた。やっとストーリーが理解できた。この本のおかげか、自分の年齢が上がったためか…。ところで、アクシデントなのか配信の字幕が出ていなかった。イタリア語のセリフがわからないままの方が映像に集中できたのもよかったかも。2023/07/26
塩崎ツトム
20
タルコフスキーの創作の「芯」となる哲学を、全作品(といっても8作だけだが)から分析。父との和解。聖愚者。帰る場所、帰れない場所への郷愁。信仰。ロシア人らしさ?フィクションの――映画の中でしか、ヒトは救済されないのか?2024/09/26