幻冬舎文庫<br> 同姓同名

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幻冬舎文庫
同姓同名

  • 著者名:下村敦史【著】
  • 価格 ¥867(本体¥789)
  • 幻冬舎(2022/09発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344432291

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内容説明

~ミステリ作家からの挑戦状~
登場人物全員、同姓同名!
大胆不敵、大混乱ミステリ待望の文庫化。

大山正紀はプロサッカー選手を目指す高校生。いつかスタジアムに自分の名が轟くのを夢見て
練習に励んでいた。そんな中、日本中が悲しみと怒りに駆られた女児惨殺事件の犯人が捕まった。
週刊誌が暴露した実名は「大山正紀」ーー。報道後、不幸にも殺人犯と同姓同名となってしまった
“名もなき大山正紀たちの人生が狂い始める。
これは、一度でも自分の名前を検索したことのある、
名もなき私たちの物語です。

書き下ろし短編「もうひとりの同姓同名」収録

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナルピーチ

168
この小説を読み終わって真っ先にした事と言えば自分の名前をネットで検索してみた事。あまりいない名前なのだろうか、意外と一人だけだった。今まで特に意識した事もなく、自分と“同姓同名”の方がどんな人生を送っているのかなんて考えた事もなかった。もしも自分と“同姓同名”の人が殺人事件の犯人となってしまったら…あなたにはどんな人生が待っているのでしょうか?そんなもしもな世界を極限までに突き詰め、リアリティを付け足し、ミステリーとして昇華する。さすが下山先生、その超絶技巧な作品を存分に楽しませて頂きました!2023/03/23

アッシュ姉

86
もしも殺人犯と同姓同名になってしまったら。起こりうるかもしれないのに想像してこなかった世界。ほんと世の中は他人を攻撃しすぎる。最初はうむうむと読んでいたのだが、だんだんしんどくなってきた。ぜんぶ理解できたか怪しいけど読み終わったことに解放感!いまのところ、同姓同名の人に会ったことがないことに両親に感謝したい。2023/03/22

のんちゃん

86
女児惨殺事件の犯人が捕まり、その名は大山正紀といった。少年が犯人であったこの事件はとある雑誌により実名報道がなされてしまい、そこから同姓同名の大山正紀達の人生が狂い始め、また、殺人事件が起きた。時系列の歪み、なりすまし、嘘、事件in事件、そしてもちろん叙述トリックなど等、ミステリーの要素のてんこ盛りの話だった。そして着地、あぁ、そう言う事ねと思ったら、また、最後の最後に騙された。ただ本作は単に謎追い話と言うだけでなく、今問題となっているSNSの在り方にも言及する作品にもなっている事を最後に付け加えたい。2022/11/29

かぷち

66
同姓同名の犯罪者の存在に苦悩し、誹謗中傷に晒される日々。登場人物たちほとんどが大山正紀。この有りそうで無かった設定でどう料理してくるのか。視覚・聴覚に頼れない文章だとイメージしきれなくて混乱、小説において名前は強烈な個性であることに今更ながら気が付いた。と同時に名前というものの不確かさと恐ろしさ。名前はただの記号じゃ無い、自分の存在そのものを定義し社会の一員に組込む枷のようなものなんだと痛感。少年法・SNS・集団心理、様々な社会問題も散りばめられていて興味深い。正義とは何なのか、何が正しいのか?2023/10/03

紫 綺

60
単行本にて読了。同姓同名の嵐、紛らわしい荒波に翻弄され、ミスリードされていく。最後まで気が抜けない困惑のミステリー。2023/05/27

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