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内容説明
「異形の政権」がもたらす危機――
2020年9月、菅義偉自由民主党総裁が首相に就任した。
菅首相はこれまでの首相にない「異形の権力者」であり、
その政体は「異形の政権」であると、著者2人は言う。
具体的には無派閥・非世襲の政治家であり、
総裁選直前まで下馬評に上ることはなかったが、
安倍晋三前首相が辞意を表明するや一気に上り詰め、
政権発足後は権力を極度に自分へと集中させている。
他方、菅首相がどのように権力を行使しているかはほとんど報道されない。
なぜこのような政権が誕生したのか、その実態とはいかなるものか。
前著『長期政権のあと』で安倍政権の本質を見抜いた著者2人が読み解く。
見えてきたのは、不気味な“危機の足音”だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
28
菅政権が短命に終わることを著者は読んでいたようだ。マキャベリストであるがために、ブレーンを遠ざけ、ある意味独裁者になってしまったこと。その割に、国民に対し、発信力がなかったこと。しかし、リアリストでもある。自党の利と権力欲を秤にかけ、前者を優先した。2021/10/04
サトシ@朝練ファイト
22
表題の話よりも戦後の簡潔な自民党史として読むと実に味わい深い。2022/02/21
羊山羊
16
タイトルで損してるけど、今の自民党の基盤をきっちり押さえて解説しながら菅政権や現在の政治トレンドまで網羅する良著。権威主義的政治の台頭と資本主義、個人主義的な思想がちょうどコロナ禍に突き刺さる現状では、過度に時代が逆行することにもなりかねない。また、叩き上げの政治家かエリートの出自というのはかなり政権運営への影響が大きいなとつくづく感じる1冊でした。2021/10/10
スプリント
12
2021年総選挙の結果を知って本書を読むと中々楽しい。 2021/12/25
templecity
11
佐藤優と山口二郎が菅政権をある意味批判。民主党政権時は官僚がつるし上げられた。対象は課長級だったが、今は局長級。その恨みもあるのか野党となった旧民主党には非協力的。蓮舫などは評判が悪い。自民党も派閥があるときは色んな議論が交わされていた。小選挙区前は派閥間の競争もあるので議員は良く勉強していた。小泉政権以降、公共事業を削減されたので地方も動きが悪い。病院の設備も落ちてきているのがコロナ対策に響いていた。やはり国民に向けて話す姿勢で無いと人気が出ない。菅政権時だけでなく、近年色々問題は出てきているようだ。2022/03/14