講談社学術文庫<br> 日本の珈琲

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講談社学術文庫
日本の珈琲

  • ISBN:9784065290187

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内容説明

珈琲は、いつ、どのようにして日本に伝わり、広まったのか。世界の珈琲発見伝説・珈琲の異名熟字一覧・日本初の珈琲店の話から、江戸時代の長崎での交流、海外渡航者、はたまた海外漂流者の体験まで――膨大な史料を渉猟し、驚きに満ちた珈琲の歴史を明らかにする。生活文化史の古典である幻の名著、待望の復刊!(序・古波蔵保好/解説・旦部幸博)

[本書の内容]
序によせて 古波蔵保好
一、珈琲の始まり
二、世界の珈琲
三、日本の珈琲の始まり
四、珈琲研究に手掛かりを与えた人々
五、日本の珈琲文献
六、珈琲異名熟字ほか
七、日本への渡航者と珈琲
八、海外漂流者の珈琲記事
九、海外渡航者の珈琲記事
十、新日本と珈琲
十一、その後の日本の珈琲
十二、珈琲の栽培
あとがき
解説 旦部幸博

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

121
コーヒーの歴史本は数あれど、日本におけるコーヒー飲用発展の経緯を跡付けた著作は初めて。江戸時代にオランダ人から通訳や丸山遊廓の女を通じて知られ、珈琲という漢字表記が定まるまで様々な試行錯誤があったとは。大黒屋幸太夫ら漂流者やペリー提督、幕府使節が接したコーヒー絡みの話も抜かりなく調べ、西洋料理が普及した文明開化の明治で一般にも広まる有様は物語のように楽しい。初期の喫茶店を開いた先駆者や店の転変など、著者が20年かけて収集した未知の話ばかりだ。昼食のコーヒーを飲みながら、ここに至るまでのドラマを思い返した。2023/02/12

はっせー

89
珈琲好きな人や興味があるものをとことん深堀したい人にぜひ読んでほしい本になっている!この本は珈琲の歴史 特に日本の珈琲の歴史について書かれた本になっている。珈琲の漢字の由来や日本に珈琲が広まった経緯などがしっかりと書かれている。その中でも面白いのはポルトガル語とオランダ語の影響についてが面白かった。日本に残るポルトガル語由来の言葉とオランダ語由来の言葉だと前者が多い。少ない期間だけだが影響があることがわかる。珈琲が遊女に広まりどんどん広がっていく。昔のブームの担い手が遊女だと思うと何だが面白い!2022/12/05

MICKE

12
日本の珈琲史にはなくてはならない一冊。可否茶館の鄭永慶、カフェー・パウリスタの水野竜は、コーヒーをやるからには必ず知っておかなければならない名前。2023/04/01

くまくま

5
日本人とコーヒーの出合いの歴史について、これほどまとめてある1冊があるのは知らなかった。江戸時代〜昭和でのコーヒーの扱いやブームの変遷、当時の外国人が語る日本のコーヒー評など多角的で面白い一冊だった。筆者のことはこれまで知らなかったが、ニッカのヒゲのおじさんのデザイン考案者だったとは。2022/12/03

つくし

4
文献引用を中心に、日本に珈琲なるものが入ってくる、その兆しから珈琲文化の浸透を楽しめる一冊。木版画からも珈琲の香りを感じられるようで素敵。特に「珈琲」という字をあてた、各漢字のもつ意味が詩的で秀逸。珈琲に限らず、日本と西洋の文化交流は戸惑いや意地っ張りが見えて面白かった。2022/11/13

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