河出新書<br> ルポ自殺 生きづらさの先にあるのか

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河出新書
ルポ自殺 生きづらさの先にあるのか

  • 著者名:渋井哲也【著】
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 河出書房新社(2022/08発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309631554

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内容説明

バブル崩壊から自殺者3万人時代、ネット心中、コロナ禍の中の若者・女性の自殺、理由なき自殺……長年、自殺問題を取材してきたジャーナリストが迫る、この国の「生きづらさ」の真実。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nonpono

64
「自殺」という言葉を活字で意識したの15才かな、年上の明るく天真爛漫に思っていた、いとこの本棚に鶴見済の「完全自殺マニュアル」を見つけたときから。衝撃的だった。そして本書。生配信しながら、自殺を実況中継するさまに驚いた。そして、ネットで募る心中相手。どこかで死にたくないのか、止めて欲しいのか。ネットだから書ける本音と見え隠れする承認欲求の影。死にたい、消えたいと思ったことがない人なんていないと思うけど、わたしは若い時分、お世話になった人が自死を選択して以来、残された家族を見てきて以来、考えられなくなった。2025/06/12

こばまり

57
バブル崩壊以降の未遂者既遂者、及びその家族らの談話が多数紹介されており、四半世紀に亘りこのテーマで取材を続けてきた著者ならでは。学校等で行われた不適切な指導をきっかけに自死に至るいわゆる指導死の事例に憤りを隠せない。2022/09/14

原玉幸子

19
デゥルケーム『自殺論』には社会学的な解析手法に感心し、末井昭『自殺』には不謹慎ながらも優しく受け止める感情もあったのですが、本書はルポだけに事例がバンバン出て来て気持ちが沈むだけでした(何でこの本を選んだんだろう?)。アカの他人でも、子供と若者の死、況してや自殺の報には接したくなく、ニュースを見聞きするだけで辛いです。経済的事由、ツールとしてのインターネット、子ども・若者(「指導死」は教育者の質の問題では)、女性、アノミー的自殺…… ルポは分かったが、私はどうしたらいいのか。(◎2023年・春)2023/02/04

えいなえいな

11
自殺に至る原因というのは虐待や貧困など色々とあるとは思うのですが、直接的に自殺のトリガーとなるものはもっと漠然としたもののように思います。本書のタイトルにもあるような生きづらさというのもその一つではないでしょうか。何というか、もうどうしていいか分からない、どうにでもなれというような感情が高まってしまうんじゃないかと思います。自分自身そんなふうに思う時があって、きっとこういう時にふらっと死んじゃうんじゃないかと思ってしまいます。もちろん程度があるので、僕ごときが気持ちが分かるなんて言えないんですけど。2022/09/21

てくてく

8
ルポというだけあって、自殺分析というよりは自殺の事例集(取材対象で亡くなった人が40人)という感じで、どこでどのような介入が行われたら結末は変わったのか、あるいはそれでも変わらなかったかなどと、気が滅入る本だった。ただ、保険金目的などの明確な自殺があるケースの他、自分の存在を無かったことにしたい、眠ってもう目覚めたくない、このつらさをやりすごしたいといった、自殺が究極の目的だったのかどうかわからないケースもあって、自殺予防対策は難しいのだろうなと思った。2023/02/14

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