内容説明
「聞けや、者! 前右大臣ここにあり!」
本能寺の変から生還し、関ヶ原合戦で柴田勝家を下し、天下獲りを目前にする信長。だが、密かに伊達政宗、上杉景勝と手を組み力を蓄えた家康が、ついに叛旗を翻す!
異貌の戦国史長篇(未完)、待望の合本版。
短篇時代小説「葉桜」を収録。
【目次より】
信長伝
Ⅰ 本能寺炎上
緒言
転換点
序 本能寺炎上
一 その日まで
二 猟狗たち
三 第一次関ヶ原合戦録
Ⅱ 天下普請
一 築城
二 大海の彼方で
三 叛逆
四 要塞
Ⅲ 家康謀反
一 城塞
二 到着
三 衝突
葉 桜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドッケン
10
本能寺で信長が死ななかった世界を描いた物語で、さもありなんといったフィクションでしたが、よくできた内容でとても面白かったです。2023/03/21
臓物ちゃん
8
本能寺を生き延びた信長による天下統一ものの架空戦記なんてものはこの世にゴマンと存在するが、ほとんどはもっぱら武将のキャラ性に注目した活躍劇に終始したものばかり。しかし本作は流石の佐藤大輔は目の付け所が違うというか、信長という変数を使って銃撃・砲撃を中心に16世紀の戦争技術をどこまで革新出来るか、それにより欧州中心の世界史をどこまで塗りつぶせるかというかなりアクロバティックな歴史改変に仕上がっている。なにしろ対地対ミサイルまで登場するんだから『へうげもの』もビックリ!改変日本の飛躍を夢想出来る一冊。2022/12/15
もと
1
未完のまま、なのが大変残念。この後、西欧諸国との関係がどうなるかとか、新大陸まで進出するのかとか、大変気になる。 作者にはもっと長生きして活躍して欲しかった。2023/02/12
好奇心
1
読み始めて戸惑いを覚えた、本能寺の変までは違和感なかったが、関ヶ原で信長と勝家が戦う、信長が勝利し、改めて覇権を取りにいく、その最大のライバルが家康、タラレバ物語ではないと思うが、本能寺で信長・信忠親子が生きたらならば、著者の物語に世の中になり、今の世でなく、丁髷・刀 武家社会だっあのか・・・想像の興味は尽きない2022/10/08
鳴海 彬
1
覇王信長伝、信長制海伝、信長新記(全部ほぼ同じ内容だが版元が異なる)の内最も出版年の新しい信長新記全三巻を元にした愛蔵版。時代劇短篇ものの葉桜も収録されてる。2022/08/27