角川文庫<br> 閃光スクランブル

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角川文庫
閃光スクランブル

  • 著者名:加藤シゲアキ【著者】
  • 価格 ¥616(本体¥560)
  • KADOKAWA(2022/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041036242
  • NDC分類:913.6

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内容説明

人気アイドルグループのメンバー・亜希子は、迫る世代交代に思い悩み、現実から逃げるように大物俳優と不倫を続けている。最愛の妻を亡くしてから写真への情熱を失い、ゴシップカメラマンとして生計を立てる巧はそのスクープを狙っていた。敵対するはずの2人だったが、ある事件を機に思いがけない逃避行が始まる。渋谷スクランブル交差点で激しく交錯するパパラッチと女性アイドルの人生。瞬く光の渦の中、2人は本当の自分を見つけられるのか――愛と再生を描く、疾走感あふれるエンタメ小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

504
話題の作家、加藤シゲアキくんのデビュー三作を「渋谷サーガ」と呼ぶらしいが、こちらは二作目。相変わらず研ぎ澄まされた言葉選びと、短文でたたみかけるような文章が冴えている。そして「中の人」だからこそ描けた芸能界のあんなこんな。自分が知り尽くした渋谷という街と、芸能界の裏側から描いていく、というのは上手い手法だったな。吉川英治文学賞新人賞受賞、おめでとうございます。2021/03/10

ソルティ

360
なかなかおもしろかった。しかしドラマなんかでよくあるような設定というか、悩んでる2人が出会ったらいい方に解決、というのもちょっとできすぎていて、もう少し何かが足りない感じ。とても良いように変わっていくし良い言葉もあるんだけどね。2人主人公の1人、亜希子≒作者らしいので加藤シゲアキ、悩んでいたのかな。彼の作品2作読んだが、闇がある。そしてやっぱり芸能界と渋谷。拠点だから仕方ないか。「「世界の中心は自分じゃない。自分なんかいなくたって世界は平気な顔して回り続ける。だったら置いてかれてもいい。俺はそう思う」」2021/03/22

ナイスネイチャ

228
ピンクとグレーに続き2作目。今度もアイドル物だが、主人公は女性アイドル。葛藤や嫉妬を織り交ぜながら生きて行く。タイトルの閃光の意味は過去のフラッシュバック?明るい希望の光?凄い感性だな~。ピチカートファイヴの選曲もなんか凄い。他作品も読みたい。2016/05/04

優希

126
傷と絶望が交錯するスクランブル交差点。押し寄せて来る感情の波が体を突き刺してくるようでした。人気アイドルグループにいながら悩みを抱えつつ不倫に溺れる亜希子。パパラッチでスキャンダルを掴む毎に聖痕と汚しの証のタトゥーを入れていく巧。2人が交わったことで始まる逃避行に自分を見つけようとする姿に感じる血の滴りは、前に進もうとするからこそ流れる血に思えました。眩しい閃光のように激しく波打っていく人生は今を生きるか前に進むかの問いかけに感じます。愛と再生の激しい鼓動の物語。面白かったです。2016/01/09

ユザキ部長

115
満たされない欲望。人はそれぞれヒビの入ったグラスを持つ。願っても、努力しても、ヒビがあるせいで満たされない。取り戻せない過去。不本意な現在。何がしたいか分からない未来。わかってる今の恐怖。世界の中心は自分ではない。好き勝手やっても戻れる場所があるなら戻れば いい。振り返る時間とターニングポイントが必要なんだろうね。2017/09/26

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