内容説明
昨今注目を浴びる自閉スペクトラム症(ASD)の人が持つ感覚過敏をはじめとする感覚の問題に焦点を当てた最前線の研究を紹介する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
105
ASDの感覚の過敏さが定型発達と如何に違うか、膨大な研究の結果明らかにされたことを纏めた一冊。文章がね、分かりにくいのよ。読みにくいのよ。書き慣れてない人の文だわ。だが、ASDの音や光の解像度の細さたるや、それは障害ではなく才能でもあると気付かされる。世界が全て粒の集まりに見える…、あ、草間彌生。そうか坂口恭平の常人離れした光や音の解像度の高さも説明がつくなあ。知覚が過敏過ぎる故に疲れやすいので、配慮が必要という結論にも納得がいく。色んな才能を持った人が生きやすい社会であるようにとの思いが伝わってくる。2023/02/08
tom
20
臨床心理学と実験心理学、臨床心理学の方がエライと思い込んでいた。実験心理学は、ネズミ相手に何かをしていて、いかにも怪しいという感じ?か。でも、そうではなかった。実験心理学はすごいと驚くばかり。ASDの人と定型発達の人の感覚の違いは、脳みその働きとリンクさせて説明できる。そして脳みそは自分勝手だから、結果として出て来るものがスペクトルになる。なるほど、そうですかと。音やリズムについても、ASDの分解能は高くて、細かく聞き分けることができるなどなど、ASDならではの有利なポイントも多々。素人に分かりやすい本。2023/04/06
ひろか
19
これは素晴らしい本です。基礎研究がベースなので難しい部分も多いが、研究者として素敵だなと感じる。 ASDの感覚世界に真摯に向き合っておられます。 おすすめ2022/08/20
hana✻マインドサポーター✻
9
自閉スペクトラム症について、こんなに脳科学研究が進んでいると知って、驚いた。私の娘も自閉スペクトラム症で、独特な知覚や感覚をもって生活している。娘の様子を思い出しながら読み、「あのときのあれは、そういうことだったのか!」と科学的に繋がることがいくつもあった。いつもイヤーマフをして、こちらの感覚に合わせてくれてありがとう、って思った。2022/09/18
じゃがたろう
4
感覚特異性に関して基礎研究を引用しながら論じる書籍は貴重だと思う。基礎研究をもとに論じるため理解が及ばないところもあるが、説得力がある。これまで感覚的にこうだろうなと推測されていたことが基礎研究の結果からうかがえるようになるということ。素晴らしい。当事者の自己防衛だけでなく多様性の理解やカスタマイズできる環境調整が当たり前になるとよい。2023/08/11
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