内容説明
《君に会いたくて、二万光年を飛びこえたんだ。》
人間と宇宙人の、想像を超え、時空を越えた、一途でさわやかなSFラブストーリー。
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やさしい心を持つハナは、つき合って11年になるキョンミンに振り回されてばかり。
この夏休みだってハナを置いて、流星群を見にカナダへひとりで出かけてしまう。
そしてカナダで隕石落下事故が起こり音信不通に。
心配をよそに無事帰国したキョンミンだが、どうも様子がおかしい。
いつもとは違ってハナを思いやり、言葉づかいだってやさしい。
嫌いだったナスも食べている。
ついには……口から青いビームを出しはじめて……。
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もう二度とこれほど甘い話を書くことはできないと思います。
――チョン・セラン
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
40
かわいいお話！久しぶりに心がほっこりする小説に触れた気がする。ドラマ化したい。我が従姉妹オススメの「フィフティ・ピープル」も読まねば。2023/10/08
星落秋風五丈原
29
カナダで隕石落下事故が起こり心配をよそに無事帰国したキョンミンは口から青いビームを出し始めて。はいこの「口からビーム」設定で帰って来たキョンミンの正体はバレバレ。皆さんのご想像通り。いまや地球人の男性は女性に優しくなれんのか。もちろんそれだけではなく、今まで地球を知らない人から見た違和感を焙り出すことで、現在社会の問題点を言わせているわけですな。地球人ではないので、環境破壊の影響を受けている動物ともコンタクトできてしまう帰ってきたキョンミン。単なるコメディに終わっていない所がチョン・セランらしい。2022/08/19
kibita
18
この歳で、ラブストーリーにホッコリできるとは。カナダ旅行から戻って来た彼氏は別人の様な性格になっていて、口から緑の光線を出す…。二万光年を経ての一途な愛、こんなの羨まし過ぎる。一途さと再生。「人間が人間と人間でないものをひっきりなしに殺しているこのギョッとする惑星」に改めてそうだよなと思うし、この場合ちょっと違うが、お天道様が見ているよ、という言葉を忘れないように行動しよう。本当に彼方からみているかもね。2022/10/05
ズー
16
よかったー👏初期に書いたものに、今のセランさんの感覚で、少々修正された作品。アンウニョン先生みたいな不思議面白系。でもなんだか優しくて壮大で果てしなくて、たしかにこれは甘いラブストーリーだなぁ。ハナの仕事もとても魅力的。私も手芸好きなので、共感部分も多かった。終始ほっこりしながら、幸せな気分で読めた。2022/08/31
二人娘の父
12
読後の第一印象は「やはりチョン・セラン」である。そして映像化するならハナはチョン・ユミさんである（しつこい）。実は本作が書かれたのはかなり昔のようだ。当時から何が改訂され、削られたのか、解説を参照されたい。認識のアップデートへの努力とは、こういう事ことかと実感できる。ストーリーはかなり奇想天外なのだが、あまり感じさせない自然な書きっぷりである。ハングルを学んでいる方ならば、ハナのダブルミーニングにも納得であろう。久しぶりの韓国文学。楽しかった。2023/01/12
